このレビューはネタバレを含みます▼
ヤクザの若頭の片岡と、彼の世話係を務めながらも命を狙う下っ端組員の小田島のお話です。組の命令で、片岡が起こした事件のほとぼりが冷めるまで行方をくらますことになり、その世話係として小田島が抜擢された形になっている。小田島の殺した人間の数が合わなかったり、片岡が小田島に命を狙われているのを知りながら側に置いている理由とか、細部まで緻密に練られたストーリーに心が揺さぶられ、ただただ読み進めました。片岡の人たらしぶりが半端なくて、とにかく(チョロい私は惚れてしまった)恰好いい。片岡と一緒にいるうちに、身も心も絆されてしまった小田島の健気さが愛おしくて、哀しい。片岡を刺客から庇い銃口を向けられながら、切ない笑みを浮かべる姿に…やられました。本当に続きが待ち遠しい!