罪なくちづけ
」のレビュー

罪なくちづけ

愁堂れな/陸裕千景子

作者様デビュー作♡

ネタバレ
2025年9月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ この先生の長編はみだらシリーズがすごく面白くて、大好きで、一段落ついたらまた読もうと思って積んでありましたが、とうとう解禁です!
はっきり言って受けに起こった出来事は本当に現実に起きたことだとしたら、辛くて、とても耐えられるようなことではないのですが、この先生の文章だとなんか平気なんですよね!不思議です。刑事物だから、事件はつきものっていうのもあるとは思うんですが、それよりも登場人物や話の流れが魅力的で、グイグイ読ませる力が凄いです。これがデビュー作とはとても思えません。本格的なミステリー、刑事物ではありませんし、犯人に目星もつくんですけど、とても面白いです。
そして、警視なのに容疑者宅に泊まっちゃうような、軽くてすぐエチしたがる胡散臭い関西弁攻め!!!お前がすきだーー!!!なんでそんなに魅力的なんだ…辛いところ弱ってる受けが好き好き攻撃でそばに居てくれることにホッとして絆され、深く愛するようになったのも納得というか、軽い感じなのに、それもまた良いというか…一緒にいると楽しくて、いないと部屋中静かになったような寂しくてたまらない気持ちになる攻めなんだが……ヤバい、攻めがめちゃくちゃ好き……(攻めはごろちゃんのものよ)
攻めのごろちゃん呼びもめちゃくちゃ好きなんだよ。とにかくすぐキスしてきて、甘くって砂吐きそうだわ。
里見さんが、ちょっと可哀想かも…という気持ちもある。10年も好きだったなんて。もしかしたら、今ごろちゃんのそばにいるのは自分だったかもしれないんだよ???それを会ったばかりの人に奪われて。この関係を壊してしまうことをそんなにも恐れなければ、別の道があったかもしれないのに。本当は良い人そうなのに、10年もの月日が気持ちを捻じ曲げちゃったような感じ。切なかった。この人の強カンセも私は嫌いじゃなかったよ。ただ切なくて可哀想だった。
おまけの一緒に家具を買いに行く話も良いです。少しずつ2人の気持ちが寄り添いあっていけたらいいよね。こんなにエチしてばかりの2人ですが、攻めの視点がないので本当はあの時何を考えていたのか?ていうのがないんですね。だから、読者にも攻めのことがミステリアスに映ります。余計なことはめちゃくちゃ喋るのに笑、自分の事はあんまり話さないし。ごろちゃんはかわいいし、攻めは面白いわで最高のシリーズの幕開け!
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