このレビューはネタバレを含みます▼
「便利屋アズマ」で一樹先生を知り、他作品を探したところ 読み放題になっていて幸運にもすぐに読めました。
表題作「初恋」6話、別作品「よりみち」1話 が収録されています。
どちらも高校生モノ、そしてどちらも「女装した男の子に、女の子だと思って好きになった」という設定が被っていたので
一瞬えっ、と思ったのですが
キャラ達の性格も全く違うし、お話の主題も違うし違和感は無かったです。
女装の理由も全然違ったしね。(読み切りのほうは、ただの文化祭コスプレ)
「初恋」は、これまでの自分の環境を壊して新しい世界に踏み出そうと努力する姫川(姫)と、弱い自分から逃げ続けていた遊佐(勇者)が
ぶつかり合いながらも支え合って成長する素敵なお話。
「よりみち」は、ひたすらにポジティブで真っ直ぐで自由な戌井と、これまでの自分の価値観を壊すことに怖気づきながらも、戌井の自由さに惹かれて引っ張り上げられる猿河の、これまた成長する素敵なお話。
どちらも限られたページ数にも拘らず、言いたいことがちゃんと伝わるし、キャラ達の葛藤もストレートに入って来るし、秀逸だと思いました。
キャラ達も、怖いことや未知のこと、不都合なことからすぐに逃げ出す、蓋をする、そんな人間臭い弱い一面があっても
愛おしくて大好きになっちゃう。
ひとえに、各カップルのパートナーがそれをちゃんと補完してくれているからだと思う。
正に、「2人でひとつ」。
尊いわぁ…。
どちらも もともとゲイというわけじゃなくて、人として好きになった、って感じ。
2作品とも、えちシーン無し。でも非情に満足しました!精神的にガッツリずっぽし結ばれていたから!
そして「初恋」の番外編「初夜」(単話)が値引きされていたので即購入!
短いけど、本編ではなかったえちえちがキター!
マジかわいい。
あ、「初恋」の2人が、某バレー漫画の主人公ペアにそっくりだと、それを理由に低評価にしている方も結構いらっしゃいました。
私もそちらの作品の超オタクですけど
読み終わってから「あれ、そういえばこの2人似てるなぁ…。」って気付いたので、
作品を読むのに邪念になることは特にありませんでした。
むしろ、「あらぁ~眼福♡♡」って思って逆に得した気分でしたww