聖女が来るから「君を愛することはない」と言われたのでお飾り王妃に徹していたら、聖女が5歳だったので全力で愛します!!【分冊版】
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聖女が来るから「君を愛することはない」と言われたのでお飾り王妃に徹していたら、聖女が5歳だったので全力で愛します!!【分冊版】

宮之みやこ/桛深ビスホ/界さけ

確かに、年頃の聖女が来るとは限らない

ネタバレ
2025年10月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた1話を読みました。
主人公の父親がなかなか権力欲が強そうなので今後が心配にはなります。が、聖女が小さい子供だった設定は、なかなかかわいくて良いと思います。
主人公が20歳とは思えない落ち着きを醸し出していますが、まあ現代日本の感覚とは違うよね。江戸時代なら数えの20歳で「年増」ですもんね。そんな落ち着きある主人公に溺愛される聖女、「愛」があれば聖女の力が発揮されるのであるから、王の伴侶である必要はなく、こうやって主人公達にかわいがられて健やかに成長すればよろしい。
そう、そしてこの主人公と王様は(ゴリ押し政略結婚とはいえ)仲の良い夫婦っぽいので、この二人の子供と聖女が結婚することになれば万々歳ですわ。王が第七王子という立場から王位についているあたりからして「世継ぎがいない」問題も大きいですし、そういうクーデターが起きやすい不安定な状態から脱却するためにも、どんどんお産みになればよろしいのよ。
…‥そうすれば丸く収まるけど、主人公の父親が得して調子に乗りそうなのだけはムカつきますわね!

と、こんなふうに自分の中で、1巻完結ハッピーエンドストーリーが完成してしまい、実際の物語に起きるであろう「波乱」や「すれ違い」や「ずっと続くかわいがりターン」を追いかける意欲がなくなりました。ごめん。
けどこれ、意外性を活かした短い話で良かったと思うんだ……(短篇好き)。
あと、聖女の転生前が哀れで、ああこんな扱いを受けた子供達がみんなこういう転生をしていれば良い……としみじみと鎮魂の気持ちになってしまいました。
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