このレビューはネタバレを含みます▼
この人はどんな人?本当の姿は? 次々出てくる新しい一面に驚かされっぱなし。心理学みたいな、世界観のある作り込まれた舞台劇、文学作品を観ているような・・・
ホラーは苦手だけどコレは怖くない。幽霊とか夜のトイレが怖くなるタイプのホラーではないカンジ。
兄が亡くなり、生前の恋人・聖に取り憑く。妹は聖に惚れてしまう。そのうち、それ(取り憑いているモノ)は聖をこ◯そうとする。何のために?
学生時代の兄の恋人・南。南の友人で霊が見える藤原も加わり、"それ"の正体と目的を探る。わかってきたのは聖はただの無害な美しい人ではないらしいこと。なぜか昔から彼と関わってきた人間は彼に執着し壊れていく現象が起きていた。 本人は望んでいないのに嗜虐的(サディスティック)な人間がよってくる。その嗜虐者当人はまるで相手がそれを望んでいるかの様な思考・主張をすることがある。SとMの関係。2巻読了でそんな関係性も見えてきた。どちらの言い分が正しいの?どちらがホント?両方とも真実? 彼、彼らはどういう人なのだろう?
妹や他の登場人物たちの人となり、潜む事情もとても興味深い。