このレビューはネタバレを含みます▼
                                                            よく目にしていて、魅力的な画と特殊な設定に、これは腰据えて読まないといけないやつだ…と思って、なかなか手に取れずにいたこちらの作品。お得に読ませていただける今、ありがとうございます、とポチり。結果、2日間どっぷりROMEOワールドに浸かってしまい、なかなか元の世界に戻ってこられません(苦笑)そして全制覇し(これ、1000字でレビュー収まる?)と。単細胞な私は、1巡目ではほとんど把握できず、なんなら3巻全部が回想って長いわ〜。と読了。2巡目でやっと登場人物と3巻の必要性を把握。3巡目でやっとストーリー性を把握。4巡目でようやっと自分なりの解釈をつけながら読むとこまでいけました(汗)把握はできても、作家様の崇高な意図を理解することは、たぶんずっと無理なんだろうな…と読む度思い。実に難解。でも難解にしてコアな部分は単純だったりするのかな、と思ってみたり。光陽とジェイドの恋模様にフォーカスするなら、切ない両片思いが拗れながらもハピエン。でも、それを取り巻く設定や環境が壮大なので、それだけでは終われない。3種の種族が共存する世界で、それぞれに制限のある中で生きている種族達。メインとなるライカンは、元は愛玩用として人間の遺伝子を組み換えられた獣人族。長命だし獣人だから、いろいろ奔放。添い遂げる相手も難しい。性に対しても人間とは構造が違うから、発情期あり発散しないと等々…まあいろいろね(雑に括ってごめんなさい)。そんな中でも、オンリーワンを求める光陽。BLの根源として、私は大きなテーマが愛だと思ってます。その描かれ方はそれぞれに違うけど、こちらの作品はそこがとても深く扱われている。森羅万象、すべてのものに愛は宿り、肉体という塊がなくなっても、魂は生きて愛する人の元へ繋がってゆく。そしてそれは繰り返される。すべては環だから。ライカンの中でも希少種の光陽は、皆に愛される。でも、見方を変えれば、それは皆も同じ。皆も皆に愛されている。作中にも出てくる完璧。何ものも完璧じゃないからこそ美しい。完璧じゃないからこそ「完璧」。…なんか反れていってますが、そんなことを思った作品です。あとあと、画もちろん綺麗ですが、キャラの衣装がとても素敵!作家様のセンスの良さがうかがえます。まだ完結ではないし、第三の人種も出てくるでしょうし、この世界観にどっぷり浸かる日々は続きそうです。続編楽しみにしています。