待ち合わせはさそり座のどこかで
」のレビュー

待ち合わせはさそり座のどこかで

majoccoid

唯一無二の傑作です!!

ネタバレ
2025年10月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ アロマンティック男子の玲(ほまれ)くんと、彼に片思いしているゲイ男子の燦吏(あきさと)くんのお話。
なんといっても、キャラクターの心情が非常に丁寧に描かれている作品です。1話目、転校してきた燦吏くんの自意識強めなモノローグにはつい共感してしまった。2話目では、「好きな人がいる」ことが当たり前として扱われる世の中で、人に恋愛感情を抱かないゆえに孤独感を募らせていく玲くんの過去が語られます。世界の「当たり前」から少しずつ自分がずれていく寂しさや恐ろしさがハッとするようなエピソードを交えて描かれていて、ずしんときました。
強く恋をしている燦吏と、恋はしない玲、ふたりがどういうふうに交わるんだろう、とドキドキしつつ読み進めましたが、絶妙な距離感でお話が終わるラストには忘れがたい余韻がありました。
恋をすることが成長ではないし、報われない思いを持ち続けてもいいし、名前がついた関係に押し込めなくても一緒にいていい――ということを静かに、しかしはっきりと肯定する物語で、なんだか救われたような気持ちになります。
絵もめちゃくちゃ綺麗で、細部の描写も丁寧です。キャラデザも絶妙に愛着が湧く魅力があります(燦吏はほくろがチャーミングで、玲は八重歯が怪獣っぽくてカワイイ)。タイトルもおしゃれで切なさがあって、完璧な佇まいの傑作だと思います。否、そういう理屈は抜きにして個人的にめちゃくちゃ大好きな作品です!!
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