落花と破鏡の
」のレビュー

落花と破鏡の

里つばめ

ちょっとシリアスな幼馴染再会モノ

ネタバレ
2025年10月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 里先生の大ファンなので雑誌連載から読んでました。
幼馴染再会モノ。里先生が今まで描かれてたものとは少しテイストが違ってちょっぴりシリアス。でもところどころコメディタッチなところもアリ。
然(攻)はチャラいお坊さん。実の母親は毒親で、お寺の住職が育ての親。「何か」が視える模様。その生育環境から自暴自棄気味。適当に男女問わず遊んでる感じ。
真智(受)は真面目な性格の会計士。幼い頃自分のせいで姉が死んで家族が壊れていったことから自罰的で、幸せになることを諦めてしまう性格。
死、諦観が漂う惰性的で低体温で生きてきた2人が十何年ぶりに再会するところから始まる恋。

まず、然のチャラいお坊さん設定が目を引きます。袈裟すらセクシー。髪も長く、檀家の奥様方含む多方面にモテモテ。だから毒親のせいで諦めと絶望の中やり過ごしてきたことが余計に切なく感じます。
他の幼馴染も登場し、ちょっぴり男女7人◯物語でも始まりそうだと思わせつつ、然と真智は静かに想い合っていて堪りません。
公務員の奏太くんがめちゃめちゃいい子なんですよー。そもそも奏太くんと真智が偶然東京で再会したことが全ての始まりなので、本当に奏太くんには感謝ですね。真智が久しぶりに祖父母と再会するシーンでも一緒に涙ぐんでて本当にいい子・・・。

然と真智の気持ちが通じ合って2人が前向きに救われたのは必然であり運命だと思います。これから2人はあの街で他の幼馴染や然の育ての親の住職、真智の祖父母に囲まれながら穏やかに暮らしていくと思える幸せなラストでした。ちなみに然は真智を溺愛するタイプだと思いますね!^^
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!