美貌の王立図書館の副館長は健康のためにドラゴンを飼うことにした
おにぎり1000米/うり
このレビューはネタバレを含みます▼
両片思いの可愛い話でした。大学教授の父に育てられ、併設された図書館が遊び場で、大人になってからは図書館の副館長として働き、図書館で働く人々に育てられて今も滅多に図書館から出ない「図書館の愛し子」の異名を持つ受け。図書館長の末っ子王子の攻めに運動不足で不健康だと言われてドラゴンを飼うことに決めるお話。本棚とデスクの間の歩数を律儀に数えて、確かに全然歩いてないな…と思い至る受けが可愛い。そして毎朝の散歩が必須なドラゴンを飼うことで生活リズムが整い、ドラゴンの餌のためにもしっかり朝食を作り、優雅で丁寧な生活になっていく様子が微笑ましい。受けは攻めに惚れているが無自覚鈍感で、攻めといると落ち着かなくて身体が変な感じ(恥ずかしいだけ)になるから苦手だ…と避けていて、攻めは受けにアプローチするも尽く断られていて…というすれ違い両片思いが面白かった。ドラゴンは動物ではなくて精霊族の一種だとか世界観も楽しい。受けの不思議な体質も「精霊族には異能がつきものだ。そういうこともあるさ」とふわっと受け入れちゃう攻めも良かった。ベッドで微睡んでいたら眩しくて「もう夜明け?」と質問した受けに「いや。ルーク、おまえが光ってるんだ」となんて事ないように言うシーンが面白くてお気に入り。受けが気付くまで光ってるな〜と思いながら黙って眺めてたのかと思うと笑っちゃう。
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