このレビューはネタバレを含みます▼
橘×森岡、リーマンカップル
はい！きました執着愛…ガクブルするほど沼。
ゲイの森岡はあまりの生活力のなさに、彼氏から追い出され、今日泊まる場所もないというサラリーマン。
社内の飲み会のあとに、後輩の橘から、家が決まるまで俺の家に来ますか？と声をかけられます。
まあ渡りに船とはこのこと、さっそくお言葉に甘えた森岡ですが、橘から与えられるあれこれがいたれりつくせりなんです！あー、橘ほしい〜。
お風呂掃除お願いしたーい、夕飯つくってー。パンツは履かせてくれなくていいけど、選ぶのめんどうなんで、脱衣所に一式揃えてくれてると嬉しい(*´꒳`*)
てな感じで、忙しすぎて、家事能力無しの森岡には最高の相手なんですよね。
かたや橘も彼女が出ていき、お世話したくてウズウズしていたところに、飛んで火にいる夏の虫、カモがネギしょって来たとばかりに森岡を構いたおします。(当然はじめから狙いは定めています)橘は自分がおかしいことに気づいています。いけない、いけないと思いつつやめられない。わかります〜。わたしも誰かにモノを差し上げたい欲がやめられないから。注意されますけどね。お礼を言われたり、笑顔を向けられたり、そこに満足感を得てしまう癖。橘もどこか寂しいのか、自信がたりないのか、ちょっと欠けているんだろうな、と勝手に想像しちゃいます。
そのさり気ない凄さの描写で印象的なものがありまして。橘と森岡がふつうに会話してるんですよ。自販機で買った森岡のペットボトルを、橘がスッと受けとってキャップを回して、戻すんです。このシーンまじ怖く感じました。これ、無意識なんだろうな〜っていうところが怖いです。その描写をぶっこめる粒乃木先生を尊敬します。
同僚が森岡を心配してくれたり、要所要所でキーマンとして登場しますが、そこも見どころです。
粒乃木先生好きで、作家の新着登録してるんですけど、今回も良かったです。
ちょーっとゾクゾクっとしたい方におすすめします♡
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