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藤本タツキ

アニメ見て購入。単行本でも手にしたかった

ネタバレ
2025年11月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 藤本タツキ先生の連載作品の「あーこういうタブーな感じも描いちゃうんだぁ」っていう衝撃で心掻き乱される感じもすごいけど、こんなに綺麗な作品をキャラクターのセリフ少なに情景で描くっていうのに本当に感嘆しました。
もはや漫画家っていうより映画監督に近い気がする。

自分より絵の上手い京本への嫉妬や劣等感、そこからすごく努力したのに挫折、でも京本は自分よりもっともっと絵を描いていて圧倒される描写。その葛藤を表すかのような「出てこないで」「出てこい」の4コマ。
自分が部屋から出さなければ死ぬことなかったかもしれない、扉をまたいでの別の世界線でも、京本は美大に、藤野はまた漫画を描き始めていて、選ぶ道は一緒だったという描写。
連載を京本抜きで始めた後も「藤野キョウ」として活動し続けた描写。

丁寧に描き込まれた背景と共にこんなに心情が記憶に残る作品に素直に感動しました。
誰もがSNSで自分のコンテンツを世間に公表できるようになった現代、妬みや誹謗中傷も生まれてしまうけれど、京アニのような悲惨な事件がどうか二度と起きませんように。
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