勇者の母ですが、魔王軍の幹部になりました。
」のレビュー

勇者の母ですが、魔王軍の幹部になりました。

野山歩/ツヅル

何のチート能力もないのに、母頑張る!!

ネタバレ
2025年11月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 突然の旦那さんの逝去で二人だけの家族になった母子。
助けあってせわしい日々を送っていた中、息子を喜ばせようと二人でキャンプに出かけ
久々に親子で楽しい時間を過ごした帰り道、
黒い渦のような穴に引き込まれる息子を失わないようにしっかり腕を掴むと・・・
気付けば神殿の祭壇の上に転移していた。

無料で読み始めたのにいつの間にか5巻まで購入。
皆さまのレビューで作家さまと出版社との経緯を知り、続きを読めて本当にありがたい!!
物語は淡々と進むのに、何だろう・・・面白い!
何の力も持たない38歳の日本人女性が、その聡い知力と主婦として得たくらいの料理の腕で
魔王族の人々に認められていく過程に無理が無く、ひとつひとつのエピソードも納得の展開で進みます。
息子を思う母の気持ちと種族を越えて子供たちに注ぐ愛情に、この女性の懐の深さを知るようで
とても好感のもてる主人公です。

人間側の世界では、息子が「勇者」になるべく頑張っています。
5巻まで、ニアミス程ではないのですが読者には「あー・・・」と思わせる場面があります。
それぞれの世界で、交差する接点で、今出来る事を頑張っている二人にエールを送りたくなります。

冒頭の場面が2年後のようなので、それまでどんな展開を見せてもらえるかとても楽しみです。
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