尾崎豊とホットロード 唯一無二の表現者




テーマは思春期。
尾崎豊は歌詞だけではなく、絞り出すような声や、間奏や、全身でひとつのドラマを創りだした。それは映画のワンシーンのようであり、聴けば脳裏に映像が浮かんでくる。
ホットロードは紙面に感情が漂い、読めば冬の夜の冷気を感じ、様々な音や、声が聞こえて来る。
歌であること。漫画であること。媒体を超えたイマジネーションを受け取った側に喚起させる。両者はそういう力を持っている。
何より、誰にも真似できない、唯一無二の表現者であることは間違いない。
尾崎豊の唄は、10代の永遠の代弁者として、後世に継がれるものだと思っていたけど、今の子にはあまり、受け入れられていないようで・・聞けば、
バイク盗んで走り出すって、それって犯罪ですよ、って
いや、そういうことと、ちゃうんやけどな。と思いつつ、
時代が変わるとはこういうことか・・と、ナントナク納得した。
ホットロードも尾崎豊と同じで、今の子には受け入れられないかもしれない。
けれど、こういう世界線、ファンタジーだと思って読んでみて欲しい。
田舎に住んでいた私にとって、暴走族や抗争は、ファンタジーだった。
時代が変われど、家に居場所がない子供、寂しさを抱えている子供は数多く、家出少年・少女の問題は現在も絶えない。和希のような環境で、アイデンティティーに不安を持つ子供は今も、どこかにいる。
大人から見れば、和希は甘ったれだ。けれど、甘ったれでいい。
子供は変に、大人ぶらなくていい。子供は子供のまま、親にぶつかればいい。
ぶつかり合った和希が、最後に母親に対して出した結論。それは、時代が変われど、子供から大人へ・・反抗期を抜け出すための、不変的な答えだろうから。
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