みいちゃんと山田さん
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みいちゃんと山田さん

亜月ねね

「普通」という人の表現の難しさ

ネタバレ
2025年12月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 扉絵の幼い感じと評判になっているという前情報だけで本作を読み始めました。
ストーリーを全然知らずに読み始めた為、第1巻から衝撃的な内容。
重いテーマは避けていたのに、安易に手を出してはいけなかったと反省しましたが、
お話にはすぐ没入しました。

内容は重いのに淡々と物語は進行していきます。
話の間に登場人物たちのサイドストーリーが挟まれるので、
本編の「みいちゃん」のお話が薄らぐのが救いに感じます。

自分の周りにも小学校の時から『特殊学級(現在の特別支援学級)』は存在していましたし、
知的障害を持った知人もいます。
けれど、こうやって物語として改めて向き合った時、自分の中でそれらを重要事項として認めてはいなかったように思います。
頑固だったり偏屈だったり、変わった趣味嗜好だったり、何かに没頭してしまう癖の持ち主だったり、
そして知的障害の方の行動だったり・・・
「普通」と認識する定義の線引きは状況や場面で大きく変わってくるのだろうと思ったりします。

お金も性も命さえ搾取されてしまう…守ってほしい存在…
けれど家族に学校に地域に、その認識が薄ければ手を差し伸べてさえもらえない。
「みいちゃん」の場合も世間体を気にする、唯一社会性がありそうな祖母の支援への拒絶。

起こった事象から遡って12ヶ月の物語との事で、それほど長いお話ではなさそうです。
現在3巻まで読了。
「山田さん」の抱える闇の部分、過干渉の母親との関係も、本人の心の中での自立が成し遂げられるのかどうかも
併せて読ませていただきたいと思っています。
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