シグナル
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シグナル

日高ショーコ

傑作3部作の始まりの物語

ネタバレ
2025年12月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 短編集でありながらシリーズ1作目でもある、一粒で二度おいしい作品。

内容は「4話+描き下ろし」で、1話以外はバーのオーナーである芦原と素直な年下サラリーマン村上との恋愛模様が描かれています。

会社の先輩田町に連れられて行ったバーで、村上は、超美人でミステリアスなオーナー芦原に一目惚れします。

そのバーでは秘密の合図(シグナル)があり、メニューの一番下のカクテルを頼むと、オーナーから特別なサービスを受けられるのですが、そのサービスとは…『signal』はこのようなストーリーです。

口が悪くひねくれものの芦原と、素直で不器用な村上。

一見、村上が芦原に一方的に惚れているように見えて、実はそうでなかったことが後に明かされます。

そして、合図(シグナル)の真相も。

村上のように、感情は素直に顔に出るのに、真面目なあまり積極的に行動できない男は厄介です(笑)

表情では「好き好き」と言っているのに、告白も誘いもしてこない。
好かれている方からすれば、延々と焦らしプレイされているようなものです(笑)

そんな2人も晴れてカップルになりますが、村上の好きが暴走して、2人の間にすれ違いが起こるのが表題作『シグナル(前後編)』。

芦原のことが好きなあまり疑心暗鬼になって、独占欲をこじらせる村上。
恋人になっても、村上にとって芦原は出会った時と変わらず綺麗で憧れの人であり、だから他人に取られるんじゃないかと心配で仕方がない。

芦原もそんな村上を積極的に安心させてあげる性格でもないので、2人の仲はギクシャクするばかりで。

でも、ハッピーエンドなのでご安心下さい。

その後日談となる『理不尽な幸せ』では、芦原からどんなに振り回されても幸せを噛みしめる、ドMな村上を堪能できます(笑)

このように、気儘な美人受け芦原と、一途でドMな攻め村上との、一筋縄ではいかない関係を楽しめる本作ですが、シリーズ物ならではの楽しみもあります。

シリーズの時系列は以下の通りです。

・1作目『シグナル』~芦原×村上
・2作目『嵐のあと』~『シグナル』の2年後。芦原の友人榊×ノンケ岡田
・3作目『初恋のあとさき』~『嵐のあと』の4年後。榊の元セ◯レ美山×美山の初恋の相手仁科

時系列順に読むのももちろん良いのですが、あえて逆から辿っても、伏線回収的な面白さを楽しめるのではないかと思います。
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