地政学ボーイズ ~国がサラリーマンになって働く会社~
理央/沢辺有司
このレビューはネタバレを含みます▼
某有名国擬人化コンテンツについては私自身全く追っていないため、現在も作品が続いているのかは把握していません。ただXを見ていると、時折ファンアートが流れてくることがあります。
そこでは「あの国がこの国にこんな支援をしてくれた」「あの国の人がこんな偉業を成し遂げた」といったように、国やその国民の『善行・功績』をキャラクターに重ねて楽しんでいる様子が多く見受けられます。
一方で日々のニュースでは「あの国はこの国に不利益となることをしている」・「あの国の人が悪行と呼ばれる行動をした」といった話題も絶えず報じられています。しかし、そうした側面がファンアートとして表現される場面はほとんど見かけません。キャラクターとして愛着を持つ以上、負の側面まで背負わせたくないという心理が働いているのかもしれないと感じます。
その点、地政学ボーイズは連載継続中で刻々と変化する国際情勢を比較的リアルタイムに描写しています。国の文化や歴史、国民性などはキャラクターを補足する要素として登場しますが、あくまで補助的な位置づけです。
物語の中心にあるのは、どの国とどの国が結託しているのか、なぜ『制裁・侵攻』といった選択が取られるのか、といった国家としての思惑や動きです。
ファン層と原作のあり方を並べて論じる、アンバランスな感想ではありますがキャラクターを国や国民のプラス面を表す媒体として扱うのではなく、あくまで「国」として描き国家としての行動を解説している点で地政学ボーイズは非常に興味深く感じます。
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