雪人 YUKITO
」のレビュー

雪人 YUKITO

大沢在昌/もんでんあきこ

もんでん先生流の狩人

ネタバレ
2026年1月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大沢在昌先生の北の狩人を読んでいたから、漫画ではどんな風に表現してくれるんだろうと、ワクワクしていた。
内容が幾らか違うけど土台が同じだったから、もんでん流の凄さを感じて大満足。
小説では、発端は12年前の秋田での営林署署員の○人事件だった。犯人が割れて、東京に逃げていたが、あっさり逮捕された。
犯人苅部を引き取りに秋田警察署から、二人の刑事が引き取りにいったが、一人は亡くなり後一人も行方不明だった。
その亡くなっ刑事が雪人の父親。12年後に真相を知りたくて、雪人が東京新宿に現れた。
そこにヤクザの田代組が上がって、田代組が潰れて、その組から違う組に移って行った近松までたどり着く。
雪人が現れて、近松の立場が危なくなり、あの手この手で雪人に迫る。
標的が決まった雪人が狩人の目になって、何回か危険に晒されながら、確実に近松に近づいたあたりはぞくぞくした。
山の獣を狩るマタギと、大都会の人が造り上げた街新宿を組み合わせたハードボイルドに、読み終わって感無量だった。
もんでん先生はそこへ“愛”を入れ込んで、違う味わいのストーリーを完成させたと思う。
秋田の小料理屋の女将と、ヤクザの宮本を男女の関係にし、二人の子供が産まれた。
近松と利益でしか繋がりが無い新島にも、人の愛を分からせるあたりが良い!
近松と宮本の最後が小説とは違うが、これもまた漫画ならではの魅力だった。終わった後は感無量の余韻が残った。
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