このレビューはネタバレを含みます▼
と、個人的には思っていますが、BL実写化のさきがけとなった作品。女性マンガ雑誌に掲載されたBL作品だけど、女性マンガ。まぁ、BL自体が女性向けマンガだから。
7年ぶりに後輩と再会。後輩はゲイだった。
長年向けられていたと知った好意。流され侍の先輩は、俺は同性愛者ではない、と気持ちの中で割り切れずに流さる。ど執着でどMな後輩は、悪態をついたり意地悪を言ったりしながら、愛を囁き愛情をかけ続ける。
ほだされ、愛がわからぬままに続ける生活。
同性愛者じゃないから、ゲイの気持ちがわからない、と幾度とつぶやかれるモノローグ。
これは、かなり前に論争になった表現(この作品のことではない)だけど、その迷いや不安定さをみると落ち着かなくなる。
「ジェンダー・トラブル」のバトラーは、sex(性別)は政治的という表現を用いた。男だから男らしく女を好きになり女を抱く、女だから女らしく男に抱かれる、それが当たり前だ、というこういう構造を「自然」な流れとして「自然化」してきたのは、政治的文化だと示した。
先輩の迷いと葛藤のモノローグをみるたびに思い出す。
この作品は、個人的には必ず次巻の「俎上の鯉〜」と合わせて読んで欲しいなと思う。
人間のどうしようもなさは、恋によく現れる。
エチはあります。