このレビューはネタバレを含みます▼
序盤はなんか、モヤモヤした。
チアキのキャラクターというか、熊撃ちにかける情熱がよく分からなくて。復讐といっても、姉さんは生きてるわけだし…なんでこのしゃべり方なんだとか…
けれど、牙かけにこだわる理由を伊藤に話すシーン、
「気が狂いそうなほどの 敗北感を・・!!」
このセリフで、あっなるほど、と。チアキを受け入れる事ができた。そこからはもう、面白いのなんのって・・
正直、頭がおかしい。気が狂ってると思う。けれどそれは、作中に出てきた通り、
熊を撃つことに自分の全てを集中させることができる人、なんだなと。
山に入って自ら危険に飛び込まなくても…と言うのは、よくある意見だけど、チアキのような人材が必要なのは、酪農や農業の害獣被害や、熊被害で分かること。町に住んでいようと、直接的・間接的に、山の生き物と無関係ではいられない。
安全第一の法律と、猟銃免許と命を守る現実の兼ね合い。
様々な猟師とその考え方、人間と熊の変化、等々、問題提起がされていて色々考えさせられる。
熊との対決シーンは勿論のこと、伊藤やワン、様々な人との関わりによるチアキの人間的な変化と、熊撃ちとしての揺らぎのドラマ部分も素晴らしい。
素晴らしい作品、漫画家だと、他のも見たくなってチェックしたけどこれしかない。
これが初作品?! う~ん凄い。
次巻、楽しみにしています!!
追記
主人公の喋り方がアレなのは、この主人公を格好いいと思われてはならないからだと思います。伊藤の本のチアキがカッコ良すぎて考えの浅い中野を引き寄せてしまった展開があります。漫画のキャラクターへの憧れから熊撃ちを目指されては困るでしょう。読者数を減らしてでも、主人公の魅力を落とす必要があったのではないでしょうか。