恋と呼ぶには苦くて甘い【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】
魚井ずみ
このレビューはネタバレを含みます▼
割と表紙買いすることがあり、こちらもそう。
当たりとそうでないものもあるが(笑)、こちらは個人的に当たり!
あとがきに作者様がスピン元があると書いていて、本作主人公の弟の話が、ファンタジーで出ている。あとで読もう(笑)
期待されたよくできる長男康弘。皆の期待に応えることが嬉しい!は子ども時代まで。成長するにつれ、その期待は「何のために?」と虚しく、プレッシャーだけが募る。
決定的だったのは、結婚してすぐにイーディーになったこと。心たあたりなく、高校時代から付き合っていたパートナーに心配させたくなく、悲しませたく言わずにレスのまま2年。新婚でこれはキツかっただろうな。
周囲からは理想の先生、理想の男、理想の夫、理想の夫婦なんて言われてれば、逃げ場もなく…
そんなとき、副担任三木谷が異変に気づいていたようで、声をかけ、話したこともない悩みを打ち明けてしまい…
三木谷の手ではイーディーではなくなった。
驚きと迷いとで困惑。
そこから、人生が変わっていく。
本当の自分とは、無理をしているとは、期待とは。
自分のアイデンティティも揺らぎ、妻への罪悪感(別に最後までしていないけど)は、恐らく「気持ち」の罪悪感。
妻が好きだったとは思うが、それは陰の自分の努力をみてくれる人だと思ったからで…自分から好きだと思っていたかは不明。いまとなれば、責任感や周囲の期待による結婚だったかもしれない。
素直に、心の底を暴かれ、それが不安ではなく、安心感を得ていることを自覚したら…
偉いなと思ったのは、誤魔化さずちゃんと妻と向き合って話をしたことかな。康弘は、結婚をしていたから気持ちの浮気が浮気と認定し、妻に話をした。
安心感と喜び、期待を寄せない三木谷の包容力と我慢強さ。離婚して、晴れて身体のつながりをもつ2人。
離婚は、妻や家族や周囲にとって「理想」を崩すことになるんだろうけれど、もう耐えられなかっただろうし、三木谷に心を寄せていたので、振り切れたのかな。
皆、どこかでカッコつけて、繕っている部分はあるだろうけれど、人を好きになる気持ちが「本気」だと気づけば、行動せざるを得ないのだろう。
三木谷は、ほんと我慢強いな。
満を持してエチあり。
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