このレビューはネタバレを含みます▼
人はそれぞれ違う宇宙をもっているが、完全に理解することはできない。それでも誰かと一緒に歩こうとする姿が1番好きなところです。
この漫画を見てるとどうしても「ADHD」「ASD」などの単語が頭に浮かぶと思います。が、そこを断言しないのがこの作品の一番の核心なのかなと思います。
ラベルを貼ると理解した気になるが、個人が見えなくなってしまう。だからこそ「宇野くんは」「小林くんは」「美川くんは」と個人として考え続けることができるんだなぁと気付かされました。
また、相性だけを見れば決して良いとは言えない宇野くんと小林くん。
「苦手なタイプだったら関わらない」ではなく、友達になりたいからお互いのことを伝え、聞こうとする。その過程で配慮や我慢を覚え少しづつ関係を作っていく。
そういうことを丁寧に積み上げた先に、世界の解像度が広がるんだなと思いました。
井上先生が言っていた「人の視野が広がる瞬間はいつだって素晴らしい」というセリフが大好きです。本当にその通り。
全巻好きなシーンが必ずありますが、5巻を見たばかりなのて小林くんの展示を見に来た朔とのやり取りが心に残ってます。
小林くんが星について語ってる傍らで興味無さそうに「フーン楽しそうね」と言ったのに対して「楽しい。何かよく分かんないけど面白い」って自信もって言えるようになってたのが嬉しかったです。
天文部を通して自分の好きなものを自分なりに整理し、言語にすることで、自分の「好き」を守れるようになったんだなあと感じました。
好きなものを言語化することは「自分の好きを守る行為」なんだなと思えました。
自分は素晴らしいものを見ると涙が出そうになることを気づかせてくれた作品でもありました。
それくらい人を好きになる瞬間が詰まっている作品です。これからも応援しています!!