薫る花は凛と咲く
」のレビュー

薫る花は凛と咲く

三香見サカ

こういうのがいいんだよ。

ネタバレ
2026年4月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ うっわー……なんだこれなんだこれ。
久々によいものを読ませていただいた気分です(と言ってもまだ無料の2巻分ですが…)。

高校生二人の焦れったいピュアな恋愛?(2巻時点ではまだお付き合いも始まってないけど)や、周りの友人たちや親御さんとの間で生まれるやり取りの描写が凄いグッとくる。
基本的に出てくる人が皆、主役含め心根が綺麗で優しくて、読んでいて安心感があるのがこの作品の良いところなんだろうなと思う。そういうのが嘘くさくて物足りない、って思う読者もいるのだろうけれど、私は好き。冷たいリアルを延々と描かれるよりも、優しい嘘であった方がいい時もある。こういう類の暖かい物語は読んでいて心に響く。

最初は意地悪で高飛車に見えた昴さんが2巻で実は…って内面を吐露したのが一番個人的に共感できた。劣等感に苛まれて私なんて…、って卑下する気持ち、私も何度も味わったことあるからかな。なんか涙が出てきました。

主人公の凛太郎くんは成績も悪いしハイスペでもなんでもないけど、人の気持ちをきちんと思いやり、自身を反省できる内面を持っていて、話が進むごとに凄く好きになって応援したくなってしまう。こういう中身の伴う男の子が本当のカッコいいイケメンなんだよね、作者さんわかってる。そんな彼のよい部分を見抜いて接してくれる、器の広いこれまたカッコいい薫子さんとも本当にお似合いだから、どうかよい結末に持っていってほしい。

最近の女性向け漫画は外面ばかりのイケメン、美女の爛れた薄っぺらいラブばかりでつまらん、かといって青年誌のご都合ハーレムやガツガツした性描写も気持ち悪くてコレジャナイ…と落胆していたのですが、まさか少年漫画のジャンルでこんなに素敵な関係性のお話を読めるとは思わなかった。嬉しい盲点でした。

恋愛もそうだけど、人と人との関係っていうのは本来、こうやってすれ違ったり離れたりを繰り返しながら、心が通い合う描写を見るのが一番の醍醐味なんですよ。そこが一番見たい部分だった自分には、もう本当に素晴らしい!の一言。
男の子視点で恋のお話が進むのも新鮮で滅茶苦茶キュンとしてしまう。こういうジャンル今後増えてほしいなぁ。
できれば高校卒業後の彼らの姿もちょっと見てみたいところ。作者さん、素敵な物語を送り出してくれてありがとう、応援しています!
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