「婚約者は、私の妹に恋をする
」のレビュー

婚約者は、私の妹に恋をする

ましろ/はなぶさ/宵マチ

5巻までは本当に大好きな作品でした。

ネタバレ
2026年5月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「婚約者は、私の妹に恋をする」というタイトル通り、イリアが何度繰り返しても愛されず、ソレイユが妹へ惹かれてしまう絶望感が本当に苦しくて、それでも”今回は違うかもしれない”と期待して読み進めていました。

特にソレイユは、ただの最低な浮気男ではなく、自分でも抗えないような感情や違和感が苦しんでいる描写があったからこそ、単純に嫌いになれず、「いつかイリアを選び直してくれるのでは」と期待していました。

だからこそ、読者としてみたかったのは、
・なぜ妹に惹かれてしまうのか
・ループの真相
・ソレイユの後悔や葛藤
・イリアが報われる瞬間
だったと思います。

ですが、6巻では急にカラス中心の話になってしまい、正直かなり置いていかれた気持ちになりました。

カラスが嫌いなわけではありません。むしろ優しくて魅力的なキャラクターだと思います。
ただ、今まで積み上げてきた感情の中心がずっとソレイユとイリアだったので、「実はカラスが昔から特別な存在でした」と言われても、感情が追い付きませんでした。

イリアがずっと苦しみながらも想い続けていた相手はソレイユです。
だからこそ、もし最終的にカラスエンドになるなら、今までのイリアの苦しみや執着、願いは何だったのだろうと感じてしまいます。

もちろん作者様が描きたいテーマとして、「執着ではなく新しい愛」や「救済」を描こうとしているのかもしれません。
ですが個人的にはソレイユが運命に抗い、後悔し、最後にイリアだけを選び直す展開を期待していたので、6巻はかなり方向性が変わってしまったように感じてしまいました。

それでも5巻までの面白さは本当に大好きですし、ループの謎や世界観はいまでも気になっています。
最後まで読んで、イリアが心から幸せになれる結末を願っています。
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