転生悪女の黒歴史
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転生悪女の黒歴史

冬夏アキハル

中二の二重奏に読者の合いの手を添えて

2026年5月30日
LaLaの無料読み企画を機にレビュー。18巻既読。
私、この作者さんの熱量高いところが好きです。
今作では高火力に加えて、主人公本人が中学時代に書いた世界に転生、というこの設定、ファンタジーの設定にうるさい私を力技で黙らせてくるのが面白くって好き。
どんなにコノハが優遇されていても「まあ、佐藤さん(中学生)がそういうふうに設定しちゃったんだしな……」
服のデザインが謎の露出度でも「まあ、佐藤さん(中学生)がそういうふうに(以下略)」
作中世界の文化レベルや東西がごたまぜでも「まあ、佐t」
……というように、すべてを包み込む「中学生が趣味で書いた世界」設定。どんなに展開に穴があろうと許せちゃう、いやこれズルいだろwww というある意味「設定チート」。
主人公の佐藤さんがどんな目にあってもある意味自業自得というあたりも、コメディー度もシリアス度も増強になってて大好きです。
そんな中でも、一応転生前年齢が物語キャラ達より上であることとか、そもそも世界を作った立場である責任感とか、そういうのも手伝った主人公の懸命さには心打たれるものがあります。
佐藤さんが作った中二ワールドに、更に作者である冬夏さんの中二力溢れる「シュヴァルツ・レ・シュヴァリエ」という存在が加わった中二の二重奏……そこにさしはさまれる佐藤さんの転生前のエピソードには思い当たることも多かったりする「わかる〜!」という読者の合いの手も……キャラ、作者、そして読者で作り上げられるこの「黒歴史」、たいへんに楽しい構造になっていると思います。
キャラクター達もそれぞれ熱量高くがんばっていて、私は僅差でヨミ推しです。
あと特筆したいのはギノフォードと主人公の関係性の切なさ。理想の初恋の人の隣の「本来の自分の場所」に自分が居ない、これはかなりの切なさですよ。
他にも勢いに乗せられてけっこう泣かされてます。
姉妹の絆好きとしては、今後のコノハの動きも気になりますね!

1巻収録読切『降霊の男子生徒(ブラックマント)』も、連載になっても面白かったろうなというレトロ日本風オカルトバディもので良かったです。

カバー袖などの収録は13巻から。

巻末おまけマンガでの、男性化したイアナの名前が「イア臓」というのが妙にツボでたまらないです。なんだよそのネーミングセンスw 最高だな!

(連載中につき適宜改稿)
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