例えば雨が降ったなら
」のレビュー

例えば雨が降ったなら

カサイウカ

煙草と雨と初恋と

ネタバレ
2026年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ カサイウカ先生のフツーのオジサンのクスクス笑える話を立て続けに読んでいたから、本作のシリアスさに不意打ちくらいました。

友人の裏切りと会社の倒産、妻も家も失い人生を終わりにしようとしていた久我。突然振り出した雨と共に思い出した人がいた。回想の中でも雨が降っており、高校生の彼らは手を繋ぐこそすら勇気がいったプラトニックな恋をしていた。久我は死ぬ前に彼…初恋の人充に会いに行くことを決める。

人生は色々ある(雑だなおい)
30年あればそりゃ変わる。
順風満帆だった久我自身そうだし、高校時代の美少年がストリップ小屋の雇われ支配人をしてたりする。
寂れた場末の荒れた感じや、充と丹崎の見るに堪えない描写等気分が重くなる部分と、カラカラ陽気な踊り子のお嬢たちや姪の光ちゃん、真面目で一生懸命な久我など、光と闇の調和の取り方がうまいなあと思いました。
2人のそういったシーンはありませんが、シガーキスはそれに匹敵する色っぽさです。
他キスは2度ほど。1度目は別離を覚悟したような充からのキスだったけど、最後のコイン/ランドリーでのキスは次に繋がるキス(と信じてる)
まりかさんが言った「ツラいときほど泣きそうな顔して笑う」充。きっと軽くない過去があるのだろうけど久我と共に乗り越えてくれることを願う。続編「例えば雪が融け合うように」では充の本物の笑顔が見られますように。
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