リスタートはただいまのあとで
」のレビュー

リスタートはただいまのあとで

ココミ

沁みる・・・

ネタバレ
2026年7月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 実写映画公開の頃に購入したのに読まずに積読してました。
もっと早く読めば良かった。すっごく良かった。めちゃめちゃ沁みる〜。

田舎を舞台にした穏やかな時間が流れる展開だけど、ホッコリしたり少し切なかったり。
高校から実家を出て上京して10年ぶりに戻ってきた光臣と、施設育ちで高校の時に養子としてこの町にきた同い年の大和。
いままですれ違ってきた二人の人生がここで初めて交わります。
口が悪くて周囲と摩擦が起こりがちな光臣と人当たりの良い大和。10年間地元を離れていた光臣と10年間ここにいた大和。
一見、大和の方が地元に馴染んでいそうだけど、周囲の人全員が事情を知っていていつまで経っても大和をよそ者扱いする田舎特有の排他性が辛い。
それでも、お互いに影響しあって徐々に変われたし二人とも前に進むことができたのだと思う。少しずつ変化していく二人の心情や関係性が繊細に描かれていて良かったです。
「おなかをすかせて」の方では恋人同士になった二人が一緒にいる心地よさを感じつつも周囲に噂される田舎特有の居心地の悪さも感じてる。でもちゃんと二人のことを理解してくれる人もいてそこまで辛い状況にはなりません。
結局、問題は親の愛情を知らずに育った大和が人を愛すること・家族になることを自分の中でどうか消化するかという事だったんだよね。
大和が自分の過去に向き合ってそこにもちゃんと愛があったことを知ることが出来て、将来のことを考えられるようになって光臣に改めて向き合えるようになったんだろうな。
しわくちゃになるまで寄り添っていたいと思える相手に出会えて、見守ってくれる温かい家族や友人達がいる。
穏やかですごく素敵な結末でした。何度もウルウルさせられました。
すごく良かったです。
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