くちびる営業
」のレビュー

くちびる営業

ARUKU

メロいキス。

ネタバレ
2026年7月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ ARUKU先生の新刊、とても楽しみにしていました。タイトルからちょっと軽めな雰囲気を感じたのですが、そこはARUKU先生の作品でした。
かなりネタバレしていると思います。

始まりが美鳩(みはと)の幼少期に家に来た飛び込み営業が居座る展開で、まさかこの後美鳩が同じような足て稼ぐスタイルの営業になるとは思いもよりませんでした。

望んで営業職になったのではない美鳩。それでも美鳩は職場で皆に愛される存在で職場の雰囲気も良いのが救いです。
人に対しても仕事に対して真摯に向き合う美鳩は旧知の取引先から信頼されていました。

そして新規開拓の営業先でまさかのくちびる営業を迫られてしまう美鳩。
くちびるぐらいと営業先のやり手社員犀門寺(さいもんじ)の言われるがままに…。

この犀門寺はチェーン付きのメガネをかけていてかなり強引で嫌な感じなのですが、職場ではかなり実績も有り信頼されている人物。美鳩には何を考えているのが分からない本心が見えない人でした。

このキスシーンが頻繁にあり、描写が繊細でかなり長めです。美鳩はチョロくも惹かれて行くのでした。

足で稼ぐ美鳩の営業スタイル。取引先も昭和な感じの会社もあり普通の営業職よりもかなり泥臭いのではと思ったりしますが、本質的には今も昔も変わらないのかも知れません。

先生の作品の凄いところは表面だけをさっと描くのではなく、深いところまで引いてしまうようなこともしっかりと描くところでこの作品もそうです。物語の厚みが増してより深く物語の世界観に惹き込まれるのです。

そして美鳩も、犀門寺もキャラがとても好きです。
美鳩は愛される存在で犀門寺の会社でも女性に人気。
犀門寺は何を考えているか分からないようでも美鳩を心配し支えます。そしてオフの時にメガネを外すとゴドー君のような超イケメンなのも物凄く好みです。

今作もページ数が多くかなりの読み応えです。美鳩の苦しい仕事の場面もありますが、美鳩が頑張って来た故の良いことも沢山あります。
そしてなんと言ってもキスシーンがメロくて素敵過ぎました。辛いシーンよりも甘〜いシーンの方が勝る作品です。

今回も素晴らしい唯一無二のARUKUワールドを堪能しました。何度も読み返したい宝物のような作品が増えました。

かなり長めの試し読みです。気になった方は是非試し読みからARUKUワールドを覗いてみて下さい。
いいねしたユーザ8人
レビューをシェアしよう!