白い朝に
」のレビュー

白い朝に

森世

心してどうぞ

ネタバレ
2026年8月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 帯でなかなかネタバレし過ぎではと思ったけど、これだけ地雷要素多かったらまぁ致し方なしか…。
テイストを言ってしまえば夜明け、夜の闇が深いほど差し込む朝日が眩いには違いないけど、まー読後感の重いこと。暫く悶々としそうです。

ネタバレ無しで読むのを推奨しますが、以下ネタバレ有りの感想です。

嫌悪する父親の呪いのような言葉に縛られながらも、そうはなるまいと反発しながら擦り減る不器用なまちくん。対照的に一見軽やかに立ち回りつつも、柔和な言動の節々に狂気じみた支配欲を感じさせる正和。彼の肌に一貫性なく無秩序に彫られていくタトゥーはピアスと合わせて自傷の代償行為だろうか…その背後からは一体何が出てくるのだろう…とヒリヒリしながら読み進めた下巻。

正和の生育歴が胸糞過ぎて…。ピアスやタトゥーは自傷ですらなく、正和の口から出た落書き帳という言葉がストンと腑に落ちてしまう事がやるせない。
まちくんの言うとおり初めの方は明らかな虐◯だしその後も洗脳下での◯待であって、兄は勿論看過し続けた大人たちも許しがたい。

正しくないことを流せない性分は時にまちくんを苦しめてもきたけれど、自分の気持ちに真っ直ぐに行動する姿は、何度も打ちのめされて諦めきった正和の心を奮い立たせる光のようだった。
完全に見縊っていた2人に反撃された兄は、まさにざまぁ、内心で快哉を叫びました。
兄の心がこれで折れるかは謎だけど、今の正和は自分の被害を正しく受け止めることができるだろうし、きっと悪いようにはならない。自分の人生を取り戻した二人の温かい未来を信じたいです。
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