このレビューはネタバレを含みます▼
端から何と言うか、うら寂しい空気をまとう少年と男。成人男性は男運がなく、少年はボッチ。そんな二人の小さな出会い関わりが、徐々に色彩を帯びてゆきます。
家庭でも学校でも満たされているとは云えぬ拓海。そんな鬱々の毎日、隣に越してきた恵一朗という青年が訪れます。肉質の体型でありながら、髪をポニーテールにした姿に一瞬驚くも、話してみれば気さくで、拓海にとって価値ある濃密な時を得られます。そんなある日。恵一朗が何と、男とキス。驚愕するも侮ること無く接するも、いつものベンチで泣く恵一朗。又、男に振られ、それも今日は自分の誕生日と自虐気味。拓海は事情を知るや、直ぐにコンビニケーキを買って二人だけのハッピバースディを演出。
僕は、恵一朗さんが好きなんだ。
とうとう、己の心に気がつきます。なのに、子供の自分は触れる事さえ出来ず…。次の恵一朗の相手はDV男。傷を見るたび、とうとう拓海はその男に立ち向かいますが、傷をおってしまいます。こんな良い子の傍に居るべきではないと、突如姿を消した恵一朗でしたが、時が流れても心のどこかに消えぬ存在。それは、拓海も同じでした。
二人の想いが強いのか、それともツインレイだったのか。運命の再会で、ふたたび重なり合う心。この後のふたりは中学生の初恋の如くのピュアでね、肌を重ねるシーンはぎこちなくって、やらしいおばちゃんはゴクリ。せめて部屋を暗くしてよ。見てるこっちが恥ずかしくなるぅ。数あるBL現場に、長年壁として陣取っていた私も面映ゆくて、直視不可。どうにかこうにか、三本指の間から熟視して、その後の二人に
涙。ようやく掴んだ恵一朗の心。ようやく掴んだ拓海との未来。千代に八千代にお幸せと祈るのみ。
もうね、長い間、BLオンリーの人生になると、決まり決まったコース料理のパターン化で食傷気味。老夫婦のように99パーのマンネリと1パーの安心で退屈してたのですが、推しのレビュアー様達の相次いでのレビュー。さすが価値を見通す眼。良い作品に導いて頂き、ありがとうございます。