「INTO THE ROSE GARDEN ‐運命に選ばれなくても‐【タテヨミ】
」のレビュー

INTO THE ROSE GARDEN ‐運命に選ばれなくても‐【タテヨミ】

GAZEL/Winterbaum/MEG

感情をぐちゃぐちゃにされる傑作

ネタバレ
2026年9月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 93話まで読んでいます。一時期休載した際には、続きが待ちきれず韓国のサイトまで読みに行ったほどハマった作品です。
読むたびに胸がぎゅっと締めつけられます。

黒髪の弱小貴族クロップ×金髪の名門伯爵家の跡取りエイロック
いわゆる逆行ものですが、時が戻る前の一度目の人生が本当につらいです。

※以下、物語の核心に触れるネタバレがあります。

エイロックはクロップに一目惚れします。
しかし、初めて知った恋心をどう扱えばいいのか分からず、感情をさらけ出してはいけないと教えられて育ったため、うまく人を愛することができない…泣くこともできない。そしてぎくしゃくしたクロップとエイロックだが、ある日エイロックは嫉妬によりクロップの婚約者を、思わぬ形で死へと追い込んでしまう。

そのことでクロップから激しく恨まれながらも、後悔と「愛されたい」という願いを捨てきれないエイロック。一方のクロップも、エイロックを恨み憎みつつも、実は胸の奥には認められない愛があって…。愛と憎しみが絡み合ったまま、クロップはエイロックを抱き続けます。

そのうちエイロックは何度も妊娠・出産しますが、産んだ子を一度も自分の子として抱かせてもらえません。そして心身ともに衰弱し、一度目の人生を終えます。
そして攻めもまた壮絶な後悔と憎しみを消化できずに歳を取り…という。この過酷な人生が物語の土台にあるため、二度目こそは本当に幸せになってほしいと願わずにはいられません。
誰が悪いとかじゃないんですよね。人間らしい善悪つけ難いぐちゃぐちゃの感情がそのまま描写され、読者の心もぐちゃぐちゃになります。

二度目の人生ではエイロックだけに前世の記憶があり、時折過去のトラウマに苦しめられています。
クロップには基本的に記憶がないものの、ときどき断片的な光景がフラッシュバックするように蘇っていて、二人の愛の行方に目が離せません。

ここまで感情をぐちゃぐちゃにされるBL作品は、なかなかないと思います。
一度目の人生の壮絶な展開を乗り越えられる方には、ぜひ手に取ってほしい作品です。
ただし、レ〇プや流〇、多産D〇などの非常につらい描写があるため、その点には十分注意してください。
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