さようならアルルカン
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さようならアルルカン

氷室冴子

忘れられない一冊

2015年10月21日
子供の頃に読んで衝撃を受けた一冊です。
真っ直ぐで嘘のない正義感は間違いじゃないけど、集団でいる事や群れを外れない事を良しとする風潮の中では受け入れられ難く、正論だからこそ余計にその他大勢や集団を好む周囲には爪弾かれ孤立してしまうのは嫌というほど理解出来ます。
大人になるにつれ、良く言えば「空気を読む」、悪く言えば「迎合や同調、人の顔色を伺う」事を覚えるようになりますが、その前の子供の頃に全人格を否定されるような冷たい洗礼を受けたらその後の人生観が変わってしまうのは仕方ないし、道化に転じなければ自分が壊れてしまいそうだったんだなぁ。
色々考えさせられた忘れられない一冊です。
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