花のズボラ飯
」のレビュー

花のズボラ飯

久住昌之/水沢悦子

主婦の日常マンガ

2015年11月12日
この話の「料理」の部分に関しては、レシピがつくようなお役立ち調理などを過度に期待せず、
「そうそう。疲れてたり面倒くさかったら、このくらいのテマしかかけたくないよな…でも、ここで海苔をくわえるくらいの美味しさは追求したいよな…わかるわかる」
くらいの感覚で読んだほうが、しっくりくる。


最愛の夫は単身赴任。子供なし。家には自分だけ。パートに出る以外は、昼も夜もほぼ一人の時間。
持て余す時間の中で、どのくらいの人が「自分だけのために」掃除洗濯、そして料理に日々力を入れられるだろうか?

主婦でありながらも「長い一人ぼっち」。
主人公のはなは、本当は寂しすぎる日々を、身の回りにあるちょっとした食べ物…「ズボラ飯」で美味しく乗りきりながら、ゆるく明るくマイペースに暮らしている…そんな、ぐうたら主婦の日常マンガだ。

絵柄には好き嫌いがあるだろうが、主婦の日常マンガとしては、意外に新しい切り口の作品だとも思う。



久住さん原作で読んだマンガは、孤独のグルメ、野武士のグルメに続いて、これで三作目。庶民的すぎて普段見過ごしてしまうような日常や風景をストーリーにとりいれ、うまく組み上げているところが、どの作品もとても魅力的だ。
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