顔のない男
」のレビュー

顔のない男

剛しいら

面白いです

ネタバレ
2015年11月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ3冊読んでます。
シリーズ1作目は二人の俳優が映画の役作りのために本当の兄弟になりきって、共同生活を送るところから始まります。
一方はデビュー3年でカッコイイがどこにでもいそうな新人俳優の音彦、一方は子供の頃から名子役と言われ、前作後1年間姿をくらましていた大物俳優の飛滝。
飛滝は役にのめりこむことで知られていて、会った瞬間から完璧に「弟を盲愛する」兄役を演じる彼に音彦は戸惑いを覚えます。
この設定が分かった時、これは恋愛モノにするにはなんて難しい設定なんだと思いました。
だって、どこまでが演技でどこからが本当の彼らなのか、その見極めが難しいから。
視点は音彦の視点で書かれていて、彼が弟にどこまでも優しい兄に惹かれて行くように、読者も惹かれていくんです。そしていつの間にか、演技でもいい、この関係を続けたいと願っている自分がいるんですよね。上手いなぁ、と思いました。
とてもストイックな飛滝がシリーズが進につれ自我を出していくのもとてもいいですね。もっと彼の事が知りたくなります。
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