5人の王シリーズ
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5人の王シリーズ

恵庭/絵歩

モヤッと。オマケの☆4つ

ネタバレ
2016年2月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 漫画が高評価で気になっていた所、小説が完結して出たので即お買い上げ。

はっきり言えばやっぱり素人。
時にはその文章の違和感に萎えてしまう事も度々。
自己中展開で矛盾も多々。設定も穴が多く台詞も誰の物かやや難解…。全体的に国語力は感じられない。
でもそれでいい🙂変に無理矢理小難しい表現をされるより好き。『一生懸命』を感じます。

内容はBL濃度はそこそこ。
何度かHはありますが、王宮ファンタジー故にBLにタブーな男女の絡みを匂わせる表現も多々あります。ショッキングな女性の妊娠もあります。

大筋は時間移動。過去を遡り『今』を切り開く物語。時間移動のパラドックスにはまって下さい♪
途中、詰め込み過ぎやら説明不足やら伏線回収が遅すぎやら時間があちこち飛びすぎで置いてきぼりになり混乱するのでキャラ相関や用語はしっかり頭に叩き込みながら読みましょう♪

キャラはいい。青の王は腹立つけどカッコいい。セージにあそこまで辛辣にする意味が分からんけど何故か惹かれる。脇役は悪役含め秀逸です。黒の王が予想に反して薄かった。

モヤッとしているのはルリ。
何故彼女が記憶を封じて守られているのか。
エールの最期の願いだとして、ルリは己の怨念に負けて愛を履き違えた鬼に成り下がっていた訳ですよ。パーピュアの記憶を封じるのとは訳が違う(しかもこの時セージを批判したよね青の王)
ルリはしっかり現実と己の罪と向き合わなきゃならない(公の裁きを受けるのではなく)壊れてもそれが償いだ。
青の王をこの時は憎んだ。己を身代わりに差し出して守るべき物か!?間違ってる!守るにしても姫にする必要がどこにある?ましてや子を宿す必要がどこに?それはルリにも失礼だ!
こんなトンデモ展開にセージが不憫で私までショックで一緒に絶望のどん底に叩き落とされました。
最後まで釈然としないし納得行ってないし要らんエピソードです。
仮に血を残すという宣誓の辻褄を合わせるにしても他の王も赤以外そこは描写ないし。しかも二度と触れないとまで言って理由不明に覆ってる上に最後はご都合的にルリは王都に降りたいとか無難に厄介払い。なら最初から書かんでいい!不快なだけ!要らん!

最後、セージも成長して…ヒソクとの本当の別れはじんわり泣きました。

読み出すとあっという間です。
…余韻が残る物語です。

作家さんの今後と漫画への期待を込めて『オマケ』の☆4つ
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