キュビズム・ラブ
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キュビズム・ラブ

松本テマリ/芝村裕吏

黒い箱と医師のボーイミーツガール?

2016年3月4日
結論から言えば、恋愛ものとしてみるか、SFとしてみるかで意見分かれる物語だと思います😔

あらすじから拝借して。
「事故で体を失い脳だけの黒い箱になった女の子と医師のピュアラブストーリー」…えっ?
恐る恐る読んでみると…は、箱が可愛い😄
絵も上手く、伏線も気になるので丁寧に描いていって欲しいなと思っていましたが、4巻で完結。自分としては結末は納得!なのですが、全体的に痒いところには手が届いてないようなもどかしさがあり、前半の期待感の分残念に感じました。
というのも、原作者さんの別作品とリンクしているらしく、そちらを読まないと中々話に入り込みにくいのです。
設定盛りだくさんなキャラが沢山出てきますが、誰のことも(主人公たち含め)さわりしか触れずに物語が終了。登場人物達の掴みづらさが物語を中途半端にさせていました。
もっと主人公二人の関係性を丁寧に描いて欲しかったです。



…ここまでが感想で、もし私のようにテルって誰よ?と思った方にふんわりとした解説を。
テルは「公僕の警部」と名乗る人物から送られるメールを頼りに、友人たちと犯罪を阻止する活動をしています。
ヲタポン、助言をしてくれる公僕の警部、そしてテルは《犯罪を阻止する組織》側。今作に出てくるクロス・アクシャと彼らが製作した犯罪を誘発させるプログラム「F」は《犯罪組織》側。この2つの組織が対立しているのです。
実は主人公のいる病院は、犯罪組織から協力を受けていて、デサインベイビー作製やら技術の最新鋭をいってるものの胡散臭いところ。
その病院に潜入したテルは、争い激化の末、仲間を立てに取られ、屋上から飛び降りざるをえなくなるまで追い込まれます。
恐らくですが、別作から読んでる方には、このテルの生死などがもう一つの見所だったのだと思います。

…こんな感じの理解で読めば、意味不明のもどかしさも減るかなf(^_^;
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