ギフト±
」のレビュー

ギフト±

ナガテユカ

鯨の共食い

2016年4月22日
非常に独善的で自らの価値観を基準に殺人と解体を実行する主人公は、ある意味更正を期待できない犯罪者(というかサイコパス)に思えてきて、それがまるで鯨を食べる鯨のようで胸糞悪い。また何を是として描かれているのか掴めず、扱っている内容が重いだけあって、台詞や結末を通して作家自身の思想や願望、善悪の線引きや被害者と加害者の区別について懐疑的になる。どのような形で終息するのか気になる。
いいねしたユーザ6人
レビューをシェアしよう!