生贄投票
」のレビュー

生贄投票

江戸川エドガワ/葛西竜哉

原作小説とは全然違います。

ネタバレ
2016年10月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 葛西先生原作の携帯小説は「原案」となっているので仕方ないですが、こんなに酷いコミカライズは無いと思います。本当に設定とおおまかな流れ、主要人物の名前のみ参考にされているだけで、生贄投票で選ばれた人物の末路(原作は現実的な死なので、よりスリルがあります)も登場人物の性格、関係性、投票される順も違います。漫画では美奈都は転校生ですが、原作では転校生ではありません。そして、投票された人物が漫画で暴露されている秘密の内容も、漫画オリジナルです。登場人物への冒涜に思えて、気分が悪くなります。また、原作で後に大活躍するキャラが、漫画では既に社会的死を受けています。そして、環奈はあんなに酷い性格ではありません。彼女のエピソードは、最初の悲劇の犠牲者という事は同じですが、生贄投票について何も分からない中、頑張って立ち向かった感動的な面もありました。ありさ先生の事情も最期も違います。原作を「原案」とするなら、漫画は全くのオリジナルストーリーにして欲しかったです。唯一救いがあるとすれば、美奈都と玉森の性格や関係性が、ほぼ原作のままだった事ですかね。漫画が電子で出てから原作を読みましたが、原作は本当に面白く大好きです。検索すればヒットしますので、どうか読み比べてみて欲しいです。
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