風水斎シリーズ
」のレビュー

風水斎シリーズ

服部あゆみ

思わせぶりな感じで、終わってしまった

2016年10月28日
オカルトアクションと閉鎖的な霊能者一族の確執みたいな設定が好きでした。BL的な描写が時々出てくるのが、苦手でしたが。しかし、伏線が未回収のまま、唐突に終了。風水一族の長は斎とか言っているが、本当に一族の人々は、高校生の長に率いられるのを認めているのか?等。斎の妹の夏姫と友保の婚約も、かなり政治的な思惑がありそうな。しかし、友保の斎の存在は一族にとっての不安材料、「青龍」が長になったのは、大変動が起こる時とか言われています。やはり斎が一族のあり方を変える役割があるのでは?キーパーソンが、友保ではないかと思います。破壊的な程の斎の力に関して、暴走させない処置が、必要になってくるのでは。彼個人の精神修養だけでは難しい、圧倒的な力のようですので。更に静が言っていた、周囲の人々の支えが、力を暴走させないために大切とかいうのがポイントでは。私は友保と夏姫が結婚、そして彼女をパイプ役として、友保が斎を見守るみたいな形になるのではと感じます。一族の中で中心的な家である、幸徳井家の友保を中心として、野放しにするのには、強力過ぎて危険な斎の能力に対する、一族によるサポート体制の構築が必要という結論に達するのでは?土は物事を安定させる役割もあり、その「黄龍」である友保が夏姫を通して、斎の力の安定化に協力というのは、相応しい役目では。まだ友保は斎に対して、どうするか、判断しかねている感じですが。私は夏姫を通し、友保と斎の関係は、安定するのではないかと思います。円満とまではいかないが、緊張感ある関係は緩和されるのでは。そして一見あの二人が?という感じではありますが、しかし私はこのシリーズを大きな流れとして捉えれば、二人の結婚が、一番納得いくように思えます。友保が独身なのは夏姫との婚約があるからでは?彼は自分の妻は幸徳井家に相応しい女性でなくてはと言っていますが。その女性というのは、夏姫以外考えられないのですが。本家の長老の孫娘に代わる存在など、なかなかいないと思いますし。斎の父と友保のやり取りを見て、やはり二人の結婚はありか?と感じたし。斎の父が、昔の友保に会い、これで心おきなく行けるとか言っていたのも、娘の将来の夫となる人物と会えたことの他に、一定の期間を一緒に過ごして、友保の人物も見定めた結果、娘の夫になる相手が有望な人物のようで安心、というニュアンスも、含まれているように思ったので。
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