聲の形
」のレビュー

聲の形

大今良時

伝え合う、とは

2017年1月4日
生きていく上では、お互いの気持ちを伝え合うことが必要なわけですが、いったいどうすれば伝え合うことができるのか。そんなことを考えさせられました。確かにはじめは理不尽ないじめが嫌になるほど繰り返されます。聴覚障害の女の子が「仕方がない」と虐められ、主犯の男の子が「自業自得」と孤立させられ、その孤独から男の子は虐めた女の子に謝ってから死ぬことを決意し、その女の子を探します。♓🐟障害を持っていたり虐められたり、社会的弱者に目を向けたマンガですが、単にワンサイドな正論をぶちあげるだけのマンガではありません。7巻最後まで、聴覚障害の女の子視点でのモノローグはいっさい語られませんでした。綿密に考え組み立てられた構成と、それを引っ張っていく張り巡らされた伏線。読みごたえのある作品です。🐟
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