期限切れの初恋
」のレビュー

期限切れの初恋

糸井のぞ/木原音瀬

よく考えられた言葉が良かった

2017年1月14日
忘れたい初恋の相手。
忘れたいと言いながら、彼が住んでいた街に引越しを決める主人公。
忘れるためのきっかけを待っても、忘れる事が出来ない人。
ボロボロだった村上が、徐々に立ち直って行く様を
憎々しく思う気持ちが切ない。

エンドを見る限り、初恋が実ったという感じではないところが
賛否を生むのかもしれない。
もちろん、幸せエンドですが村上の気持ちがすっきりしない部分を
もどかしいと感じる人も多いのでは?

ノンケの村上が宇野と向き合い
宇野と触れ合うことによって得られる幸福を
もっと見てみたいという気持ちかな。
読み物としても良かった。
ただ、感情に引きずられて少し疲れる。
余韻の残る良作。
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