復讐劇を見届け、妻とは結婚とは、を考える





2017年1月21日
妻の座、いろいろな形でよからぬ女が手中にするドラマが古くからあるが、騙して責任をとらせる事が多く、恋人同士を悪だくみが裂いてしまってそれはそれで悲しい過去として片付けることを余儀なくされる。
このストーリーは、結婚という形で結ばれることが叶わなかった親たち、パオロとマーリーンの仇を娘のマーリーンが取っていて爽快。
もっとも、妻コンテッサの不義という事実は、自ら語らない限り分からなかったのは、少々残念。
それでも、自分の父を堂々と父として接することのなかった娘たちは、企みによって妻に収まった人間の被害者でしかない。
このストーリー、遺産はヒロインにとって、経済的な意味で大きいものだったのでなく、名誉や亡くなった親の遺志のためのものだったのが、かっこいい。
頭のよい人は人の頭のよさが判るが、頭の悪い人には相手の頭の良し悪しがわからないというが、この話は、ヒロインのことをバカにしきっている前半で、相手の浅さが正妻の娘と同列に見えた。話を面白くするための効果を高めるためとわかっていても、彼ロッコも同レベルに見えがち。主役級が敵サイドの冒頭から理解を進めて味方に移ってくるパターンの展開は、一冊完結のHQにはチャレンジングな筋立てとなる。
人物以外の絵柄が丹念に描き込まれて美しい上、ヒロインのマーリーンとロッコの二人のシーンはとてもきれい。特に、100頁から106頁はHQ世界のシーンらしくて読み甲斐がある。
色調が白っぽい先生が多いのだが、藍先生は黒の差し方、グレー部分の使い方が巧み。特に夜間の屋外の描写を気に入っている。基本白と黒の工夫の世界という制約で、髪以外で工夫されてると思う。
この作品は、二人の恋愛描写がなくてもしっかりとした骨組がある。既に甘さ抜きでも一話出来上がってるところへ、甘いロマンスが加味され、果たしてロッコは信じられるのか敵なのか、筋運びが散漫にならずに巧くロマンスの行方も読めない展開に組み込んでいて、面白さを加えることに成功している。
頁数の限られたHQコミックスではこれで最小限度に纏められたが、どこのシーンも膨らませられるたくさんの引き出しを秘めた作品だと思う。
冒頭の嫌な人間という登場の仕方が有った為に多少の相殺でパランスを戻せたが、第三の被害者はロッコだっただろう。
それにしても、素朴な疑問。
三人はこれから一体どこで暮らすのだろうか。
このストーリーは、結婚という形で結ばれることが叶わなかった親たち、パオロとマーリーンの仇を娘のマーリーンが取っていて爽快。
もっとも、妻コンテッサの不義という事実は、自ら語らない限り分からなかったのは、少々残念。
それでも、自分の父を堂々と父として接することのなかった娘たちは、企みによって妻に収まった人間の被害者でしかない。
このストーリー、遺産はヒロインにとって、経済的な意味で大きいものだったのでなく、名誉や亡くなった親の遺志のためのものだったのが、かっこいい。
頭のよい人は人の頭のよさが判るが、頭の悪い人には相手の頭の良し悪しがわからないというが、この話は、ヒロインのことをバカにしきっている前半で、相手の浅さが正妻の娘と同列に見えた。話を面白くするための効果を高めるためとわかっていても、彼ロッコも同レベルに見えがち。主役級が敵サイドの冒頭から理解を進めて味方に移ってくるパターンの展開は、一冊完結のHQにはチャレンジングな筋立てとなる。
人物以外の絵柄が丹念に描き込まれて美しい上、ヒロインのマーリーンとロッコの二人のシーンはとてもきれい。特に、100頁から106頁はHQ世界のシーンらしくて読み甲斐がある。
色調が白っぽい先生が多いのだが、藍先生は黒の差し方、グレー部分の使い方が巧み。特に夜間の屋外の描写を気に入っている。基本白と黒の工夫の世界という制約で、髪以外で工夫されてると思う。
この作品は、二人の恋愛描写がなくてもしっかりとした骨組がある。既に甘さ抜きでも一話出来上がってるところへ、甘いロマンスが加味され、果たしてロッコは信じられるのか敵なのか、筋運びが散漫にならずに巧くロマンスの行方も読めない展開に組み込んでいて、面白さを加えることに成功している。
頁数の限られたHQコミックスではこれで最小限度に纏められたが、どこのシーンも膨らませられるたくさんの引き出しを秘めた作品だと思う。
冒頭の嫌な人間という登場の仕方が有った為に多少の相殺でパランスを戻せたが、第三の被害者はロッコだっただろう。
それにしても、素朴な疑問。
三人はこれから一体どこで暮らすのだろうか。

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romance2 さん
(女性/60代~) 総レビュー数:1852件