VOID
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VOID

座裏屋蘭丸

続刊欲しい!さすがクオリティー高い!

2017年5月3日
218ページ、1冊表題作(描き下ろしで幸せのエピローグ30p付)。

だいぶ前に眠り男と恋男を読み、短編集とは思えないほどすばらしく印象深い作品で、長編出たら絶対に読みたい!と思ってた作者さん。

さすが。。
発売からそんなに時間がたっていないと思いますが、大きなセール対象になっていないはずなのに、この投稿数と評価の高さ。

読んでみて裏切りません。
BLに慣れていない方を除き、広い腐読者に評価の高そうな作品。
まず絵が独特できれい。
顔も良いですがなんといっても体、筋骨のラインが非常にきれいです。
その肢体の美しさが絡みシーンに活かされてます。。
相当に色っぽい。。
(ゆえにBL描写に慣れていない方にはキツイかも?)

そして絵だけじゃなく、ストーリー性も高い。
短編集でも短編ではもったいないほど奥行きのあるお話でしたから、今回の1冊同じお話ではなおさら。

前半は心に傷を負う主人公がひどいですが、徐々に変わっていくその過程が丁寧でした。
健気なアラタが切なくて愛しい。

後半、もう一波乱あるのかな?と期待したんですが、意外にあっさりなエンドが惜しい気もして、正直物足りなかった。
評価良すぎ&ずっと読みたいと思ってただけに、変に期待しすぎたようです(笑)。

描き下ろしは1話分のページ数ある幸せなラスト!
これ抜きでのこの評価の高さはありえない!
雑誌掲載で読んでた方もこの描き下ろし(幸せシーン)は単行本買ってでも読む価値はあるかと。

お値段高めですが、雑誌掲載分が180p(平均で約1冊分)+追加描き下ろし30pを小冊子と思えば、妥当な値段なのかもしれない、とか思っちゃいました。

でもな~。
その後があっという間で終わっちゃったので、これからどうなってくのか?
兄との再会は?
とか時間を置いてからのお話にも興味があります。

もう1冊くらい続刊でないかな~。
せっかくの奥行きのある深い話、これだけじゃもったいない。
この先もうひとひねりあるお話を読んでみたいです。

作者さん、担当者さん、ぜひぜひ、もう1冊お願いします!
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