このレビューはネタバレを含みます▼
レ○プにDVの加害者と被害者、またその両者に関わる周囲の人々の心理状態や行動が、セリフは少ないながらにこれでもかとリアルに描かれていて、目を背けたくなるような、読んでて辛いシーンも満載でしたが、被害者である主人公がいつか救われることを願って最後まで目が離せない、そんな作品でした。早藤は最終的には罪悪感を覚えて罪を償うという展開になりましたが、現実の世界には、早藤並みまたはそれ以上に非道なことをしていても何の良心の呵責もなく、美鈴のように一生を台無しにされ苦しんでいる女性がたくさんいるのだろうと思うと、本当に胸が苦しくなります。美鈴が最後に中学校の養護教諭を目指したのは、こうした被害者を少しでも少なくするため、最善の選択であり、またお話としても最高の終わり方だと思いました。そして二人が今後幸せになれそうで良かった…。中学校の性教育で全員にこの漫画を読ませたらいいのでは?と思うほど、凄い作品でした。