俺たちは異世界に行ったらまず真っ先に物理法則を確認する
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俺たちは異世界に行ったらまず真っ先に物理法則を確認する

藍月要/閏月戈

こんな異世界召喚を待っていた(笑)

2017年11月27日
ロボコペ全国大会への出場を控えた高専生達が徹夜明けの作業場で目を覚ますと、そこは異世界(と思しき場所)だった。
普通の漂流物であれば、ほとんどは一先ず住民を探すという行動に出るだろう。しかし彼らはタイトル通り、計測できる限りの物理法則を確認する。
不思議な事ができる魔法道具を発見しても、便利ダナーでは終わらない。分析して、分解して、考察して、改造までする。流石である。
新発見の度に急上昇する高専生達のテンションには笑いが止まらないし、妙に冷静な地の文はそれに拍車をかけているし、そこに一般人の冷ややかな反応が加わると、もうページをめくる手が止まらない。
文系だけれども空想科○読本が大好きだった私としては、まさにこんな異世界物が読みたかった!という感じ。
高専生達の会話も要所要所、一般人である主人公の妹や、現地の人向けに分かりやすく解説をしてくれているので、理系に疎くてもなんとなくついていける。
また、仲の良い部員揃っての漂流ということもあり、会話等も気の置けないテンポでとても楽しい。
異世界物ってご都合主義じゃない?と思う人や、科学物好きもちろん、青春物や部活物が好きという人にもおすすめ。
ただ、電車内では読まない方が良い。にやけて大変でした…
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