リバーズエンド
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リバーズエンド

木原音瀬/小椋ムク

ドラマを見ているような作品です

ネタバレ
2018年1月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ キャッスルマンゴーのコラボレーションでこちらはノベルズになります。

こちらは十亀目線でお話が進んでいきます。

粗筋にあるように十亀の高校時代。
すごーく貧乏だったけど、姉弟で肩を寄せ合って生きてたこと。
キャッスルマンゴーにちらっと出てきた二宮との出会い。(彼は初恋だったんですね)
交通事故で、突然家族を失い、一人ぼっちになり
逃げるように東京に出てきたこと。

そして万と出会い
映像で生活をしている様子が描かれています。

十亀は高校時代に家族を突然失ったことで、
「執着」がないんですね。
と言うより、最初から、いつ、失ってもいいように準備しているといったほうがいいかも。

そんな心の深淵にある「恐れ」がうま〜く書かれています。
さすが木原さんです。

長い間、「仕方ない」と何事にも「執着」しなかった十亀ですが、
万には執着することになりそうですね。

一応BLですが、LOVEシーンはおまけのような感じで、
ほとんどが、撮影シーンです。
そして、そこに携わる人間模様が丁寧に描かれています。
普通の小説を読んでいるような、ストーリー重視の作品です。

木原さんの作品と言えば、痛いというか病みBLが多いですが
この作品はまともです。安心して読めました。

ぜひ、コミック版のキャッスルマンゴー コミック と併せてお読みくださ。

もっといちゃいちゃとしたシーンも欲しかったです。
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