このレビューはネタバレを含みます▼
はぁ〜こちらの作品もとてもいいお話でした。ソノオさんの切り口にまたしてもやられました。
お話は10年間引きこもりのモリオさんが、病床の祖母の為にお嫁さんを見せたくて、結婚相談所を頼る。手配ミスでモリオさんの前に現れたのは、北欧のソルコフ人男性で2m弱の大きなミーちゃん。そこから言葉の通じない二人は惹かれ合って無二の存在になるお話なんだけど、もう泣けました。強欲な親戚からモリオさんを守ろうとするミーちゃんは静かに優しく強くて。
モリオさん、ミーちゃん、通訳のトバリ先輩の三人は、大切な人を亡くした原因は自分であるという暗い闇を抱えていて。三人で吐き出す様に泣く事が出来た展開は悲しくて、でも三人でいられたから思い切り泣けた事は嬉しくて…。心を揺さぶられる。トバリ先輩のおどけた様に空に叫ぶ言葉に泣けました。泣くべき時は泣かないとダメなのに、それを許されないで来ちゃった三人。トバリ先輩も幸せになって欲しい。
ミーちゃんのビサイジュー = beside you(そばにいます)何度も何度も掛けてくれるこの言葉。温かさや愛情の深さが伝わる素敵な使い方が光っていました。手を触れる、ハグ、キス…ラブストーリーに欠かせない物で見慣れているのに、ここではひとつひとつに強いメッセージがあってドキドキさせられました。
一緒にいる事で少しずつ出来る事が増えてきた二人。この先もっと増えるその時の感動を共有したかったです。イチャつく二人にあてられた先輩が、優しくバカップルと冷やかすシーンももっと見たかったです。トバリ先輩のスピンオフ作品も見てみたい〜出ないかなぁ