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今月(7月1日~7月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • I’ll ~アイル~

    浅田弘幸

    90年代の空気と共に味わう青春群像劇
    2026年5月30日
    ジャンプ系のバスケ漫画といえば「スラムダンク」「黒子のバスケ」を思い浮かべる人がほとんどでこの作品を挙げる人はあまりいないと思われる。連載していたのが今はなき月刊少年ジャンプというマイナー誌だったこともあって知名度低め。作者についても「テガミバチの人」という認識が多数派であろう。スラムダンクや黒子のバスケほどキャッチーなキャラデザでもなければ派手なバスケ描写もない。実際、バスケそのものよりバスケ部を中心とした登場人物たちの人間ドラマに重きが置かれている。写実的に描かれる国府津の街並み、作者のセンスを反映したファッションや音楽などのサブカル描写、それらが醸し出すソリッドな90年代の空気を味わえる青春群像劇として、特にその時代に多感な時期を過ごした人におすすめしたい。
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  • 忘却バッテリー

    みかわ絵子

    青春野球漫画の金字塔
    2026年5月30日
    アニメで宮野真守の演技がぴたりとはまり、パイ毛が大きくフィーチャーされたこともありギャグやコメディの色合いが強い作品と思われがち…というか実際ギャグとシリアスの緩急が絶妙な作品ではあるのだが、通しで読んでみるとストーリーの本筋は野球に対して一貫して真摯でギャグシーンは思いのほか少ない。野球が作品の大きな柱であることに間違いはなく試合展開もよく練られているものの、この作品の一番の見どころはやはり人間ドラマにあるだろう。野球に情熱を捧げた少年たちの喜びや苦しみを繊細に描き出し、ときに青春の絶望と影を抉り出す作者の筆致にこちらの胸も抉られる。努力と才能、勝者と敗者。一見シビアな世界観の根底には常に優しくあたたかな眼差しが注がれている。頑張ることに疲れてしまった者や勝負に敗れ散っていった者にも勝者とは違った形で得るものがあり、立ち止まり迷った時間は決して無駄ではないこと、たとえ夢破れてもそれまで積み重ねた努力の輝きは褪せないことを教えてくれる。青春の真っ只中にいる人にも、青春から遠ざかってしまった人にもおすすめしたい傑作。
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  • 君と宇宙を歩くために

    泥ノ田犬彦

    あの時代の空気
    ネタバレ
    2026年5月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ あの時代の空気に触れて育った世代なので、小林くんたちの学校生活や平成の文化を懐かしく感じると同時に、現在の子供たちを取り巻く環境があの頃より確実に進歩しているとしみじみ思います。おそらく令和の現在に宇野くんのような子がいたとしたらいずれかの時点で公的な支援や療育を受けようという話になり、お姉さんやお母さんの負担もいくらか軽減していたことでしょう。一方、小林くんの抱える困難は昔も今も支援の網をすり抜けてしまいそうな気がします。障害に対する認知が進み、支援の枠組みが整ったとしても、常にその枠からこぼれてしまう人がいるということ、そして生きづらさのボーダーラインとなる「普通」や「当たり前」はその時代を生きる我々が作っているのだということをしかと胸に留めておきたい。そんなことを考えさせてくれる作品です。
  • お前に抱かれるなんて聞いてない!~ハマった男はAV男優【単行本版/電子限定おまけ付き】

    夏原サイケ

    恋人が仕事で自分以外の人とsexすること
    ネタバレ
    2026年5月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 業界人×一般人の設定では必ず直面することとなるこの問題、本作の名取くんはAV男優として活動する恋人・瀬尾くんの仕事に対する姿勢を尊重するのはもちろんのこと自ら出演作をチェックしてレビューできるほどの胆力の持ち主。このキャラ付けは好みが分かれるところかと思われますが私は好きです。そんな探求心の強い名取くんでも生の現場を目撃させられて以降は純くんとの絡みは地雷になっちゃってるっぽいのが健気でかわいい。シーズン7の時点で二人の仲は深まり互いの家族との関係も良い方向へ進みつつありますがどのような結末を迎えるのか最後まで見守りたいと思える作品です。