このレビューはネタバレを含みます▼
ついに買ってしまったこの作品。タイトルにも惹かれるし、表紙も素敵ですよね〜。
一つ目と二つ目のお話が関連性ありますが、時系列は逆のようです。
里村さんの弟のことがあっての、山田次官を弟のようにかわいがることに繋がります。
その山田さんは正しい人という表現がピッタリな人で、高天さんを疑って先走ったことを後悔し、結果何事もなかったことで安心する山田さんを好きになっちゃう高天さんの優しい眼差しですよ。山田さんがとにかく可愛いです。
里村さんと結城さんのお話は…なんとも難しい。頭の整理がつかないというか、里村さんの気持ちがやりきれないんですよね。弟の件の担当が結城さんで良かったんじゃないかなと思います。これはもう少し読み込まなくては!
最後のアーサーとジョゼのお話が一番好きです。日本人の設定でも合いそうですが、これは断然外国の話にしていただいて良かったな。
アーサーの置かれた状況が過酷で、それゆえ街に出て好きな絵も見られないなんて。そんなアーサーの心の支えとなり、一緒に街を出てくれたジョゼ。アーサーは自覚してなかったけどジョゼを好きだったんですね。それが最後にわかって良かった。
誤解されたまま別れ別れになってしまったポールとも、いつか会えそうな余韻が残されてて泣きそうになりました。
草間先生の作品はどれを読んでも、単純な関係の人は出てこなくて、何か複雑に絡み合って解くのが大変だけど、読み終わってみるとCPの幸せを願いたくなるような、温かい気持ちになります。