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今月(5月1日~5月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 間違いで求婚された女は一年後離縁される

    ヤマトミライ/Amary/ほいっぷくりーむ

    反省の仕方は及第点
    ネタバレ
    2024年7月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ こういう類のお話は大抵「いくら認識を改めて詫びたとしても、一度でもヒロインに酷い態度を取った男なんかと幸せになってほしくないな……」とモヤモヤしてしまうものなのですが、グレイグは事ある毎に自分の蛮行を振り返る。たとえ彼女が許してくれても、自分で自分を許していないことをモノローグで読者に共有してくれる。シェリルに幸せになってほしいとは思えど、彼女を貶め冷遇した自分にその資格はないときちんと自覚する。けれど当のシェリルはグレイグに惹かれていて…… ……ならもうお前でいいのでは? と読者に思わせるまでの流れが上手いなと。結ばれた後も過ちの記憶を持ち続けて、この幸せに酔ってはいけないと自分を律しているし。まあそれが裏目に出てしまったのが非常に残念というか、せめて見つかった場合に備えて名前の部分にバツ印をつけておくとか何か対策しようよ……とは思いますが。(笑)シェリルがリリアに対していつまで経っても強く出られない案件については、まあ……長らく虐められていた人間ならそうなるでしょうよ……と、個人的には納得の範囲内でした。リリアの邪智暴虐パートが長い件についても、その後の断罪が正に完膚無きまでの断罪だったから許容範囲。シェリルも最後に父親を許さず終わる辺りは母親の強さを感じられて良かった。
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  • 嵌められましたが、幸せになりました 傷物令嬢と陽だまりの魔導師 【連載版】

    咲宮いろは/霜月零/一花夜

    使用人も罰しなさい
    ネタバレ
    2024年7月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 優しい辺境伯と交流を深める中でも「それで使用人たちはいつ謝るんだろう」というモヤモヤが常に頭の片隅にあって、とてもほんわかできる心境ではなかった。そんな感じでコミックス丸々1冊分以上モヤモヤモヤモヤし続けた挙句、あの馬鹿執事(本当に優秀なのか?と疑いたくなるくらい迂闊だし、令嬢としての常識を説く前に貴様が執事としてのマナーを弁えろと言いたいし、噂を鵜呑みにするし失礼極まりない)を筆頭に使用人全員が仮にも主の婚約者に対してあれだけの態度をとっておきながら、たった1コマ謝っただけで終了……ちょっと一周まわって笑ってしまうレベルの肩透かしを食らいました。本当はもっと使用人全員が心も言葉も尽くして謝り倒したけれどフィオ自身がもう気にしないでほしいと言ってくれたとか、認識を改めた後はニコニコ接しつつも内心常に罪悪感に苛まれているとか、納得できる某かの描写が欲しかった。苛めるパートと反省パートの長さがどう考えても配分ミス。嫌味でも何でもなく、これでほっこりできる人が羨ましい……私はそこまで寛大な読者になれない。ヒロインと辺境伯の人柄だけは好きです。
  • どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます 【連載版】

    セレン/碧貴子/すらだまみ

    不器用にも程がある
    ネタバレ
    2024年7月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「彼の私に対する態度は、そのまま私が彼に取った態度の鏡」
    ……そうか?本当にそうか……??と、何度読み返しても首を傾げてしまいます。良く考えられていて本当に面白かったのですが、他の方も書かれているように「でもアニエスも良くなかったよね」「お互い様だよね」みたいな所に帰着してしまうのだけがどうしても納得いかず。(それを結論付けているのがリュシーではなくアニエスであり、リュシー自身は「悪かったのはあくまで自分」と認めているのがまだ幸いかとは思えど)確かにアニエスもリュシーの冷淡さに応じる形で気を張り始めてはいたけれど、最初期は優しく笑っていてくれたのに。そこで「私も上手く笑えていなかったかもしれない」と己を省みるアニエスは聖女か……?
    そしてリュシー、諸々の事情があったのも彼も大変だったのもよくわかるけれどせめて「殺したいほど憎んでいる」発言は指摘されたらその場で撤回して床に頭を擦り付ける勢いで謝罪してほしかった。……とはいえリュシー側の感情を見ると可愛さ余って憎さ百倍状態になっていた訳で、なら「憎んでいる」発言もあながち間違いではないから即座に否定できなかったのか。なるほど。拗れすぎて大変面倒なことになっていらっしゃるのはよくわかった。でもアニエスがリーリエとのことで抱いていた嫉妬とリュシーの嫉妬は全然種類が違いますし、勝手に誤解して勝手に妬いて「俺が居なくてもお前は平気なんだなギリィ」していたリュシーは一度立ち止まって考えるスキルすらない、救いようもない馬鹿に見えた。彼女を喪うかもと危ぶんだ後もツンケンした態度は暫く変わらなかったし、お前は失敗から学ばないのか?あと謝罪はアニエスから明確に責められる前に自分からしろ??くだらない意地を張る場面ではないだろう??と憤懣が溜まりました。

    思いのままに書き綴っていたらなんだか悪口ばかりになってしまいましたが、お話としては面白かったです。リュシー本人が誰より猛省しているのは伝わるし、やらかした男が反省する話は好きですし(?)策に溺れた国王の差配も良くなかったよねと同情できるレベルではある。あと、憎まれ役のリーリエにも「彼女は彼女で哀れだったな」と思わせて尚且つ落とし所をちゃんと作ってくれた作者様の手腕がすごい。
  • 限定偽婚~1年間の夫婦~【マイクロ】

    三浦えりか

    絵も物語も良い
    2023年1月1日
    1話ごと期間限定の夫となる相手にはそれぞれ、形も経緯も異なる事情があって。心の描き方も向き合い方も丁寧で、単純に主人公も内外共に良い女だなと。夫となった人の生涯の伴侶として結ばれるのではなく(身体はひとつしかないので無論そういう訳にはいかない)その後の人生を後押しして次へ進むのが気持ち良い。結婚は良いことばかりではないけれど、こういう道もありますよと読者である私達にまで語りかけられている心地。そして主人公も、最後までただ他者の背を押すだけの存在ではなくきちんと幸せになってくれるのが尚良い。読み進める中で「こうなったらいいな」とぼんやり思い描いていた結末に、最終回でちゃんと辿り着いてくれて素敵な読後感でした。