大河さん

ホテルの婚礼スタッフとして働く主人公・富田紗希と、彼女が務めるホテルのスイートルームで長期間泊り続ける謎のイケメンお金持ちとのラブストーリーです。
ホテルの最高級スイートに泊り続けるという、桁違いの金持ちが相手役の本作。けれど何故か主人公はそんな彼に気にいられ、彼女は婚礼スタッフだったのにも関わらず、半ば強引に専属の客室係に任命されてしまいます。そして、断り切れずにその相手と身体の関係も……
そんなふうに少し強引な手段を取ってくる相手役ですが、その態度は横暴な感じではなくあくまで紳士的で、読んでいて嫌な感じにはなりません。むしろ、お金持ちの男性に一目惚れされ、少々強引な方法を用いてでも求められるという、ちょっとした優越感の味わえるお話です。
さらりと読める分量のわりに、濃厚なシーンのページが多いのもなかなかよかったです。

物語冒頭から相手役の男・笹島陽一から「結婚するんだ」ということを打ち明けられる、なかなか主人公・木戸遥にとってはキツいシーンから始まるこの作品。
今まで気の置けない親友として付き合ってきたけど、相手が結婚することを知ってショックを受ける主人公。そのため序盤の主人公の心理描写はちょっと切ないですが、そのぶん後半での甘々っぷりがとてもおいしく頂けますのでご安心を。
手軽にサクッと読める分量なのも良かったです。それでも、ラスト辺りでは二人のラブラブなシーンにしっかり分量が割かれていたので、そのシーンを期待している人でも満足できると思います。
また、主人公のキャラクターはアウトドアが好きなスポーティタイプのOLなので、同タイプの女性に特におススメです。

ハリウッド映画に出てきそうなアメコミ風忍者が恋のお相手──と聞くとどんなお話かと思われるでしょうが、その設定を妥協なしにド直球に突っ走ったBL漫画がこちらになります（笑）
どうせネタ寄りBLだろうと思いきや、萌えポイントは押さえられているのできちんとBL漫画として楽しめる作品になってるのが素晴らしいところ。アクションシーンも迫力があって、色々な意味で楽しめた作品です。

エリート弁護士の男にお金を貢がれ、ホステスである主人公が彼と「愛玩契約」というものを結ぶことになるところから物語が始まるこの作品。
この作品の面白いところは、この弁護士の男が、主人公のことを好きなくせしてそのやり方や気持ちの伝え方がとても下手であり、主人公と気持ちがすれ違ってしまっているところと言えます。最初から主人公はこの弁護士のことがとても好きであり、つまりは両想いなのにもかかわらず、なかなか気持ちが通じ合わない二人に読んでいるこちらがもどかしい気持ちになります（笑）
個人的には、ラストの弁護士の男の必死な告白シーンがとても好きです。「まあ正直……必死すぎて照れくさい」という台詞には不覚にもキュンときました。
歳上男性に貢がれるお話が読みたいという方にぜひおススメの作品です。

内容はよくある王子様とのラブロマンスものですが、豪華客船という特殊な舞台と音楽の才能に溢れるが引っ込み思案な主人公のエピソードが上手く絡んだ、王道ながらも面白く読める作品になっています。
相手役の王子は少し強引なところのある性格ながらも、基本的には主人公にベタ惚れなので、秘め事のシーンではだいたいラブラブなのでお腹いっぱいになれます。お互いの気持ちが通じ合ってからのシーン描写も多いため、そういったアフターエピソード的なものもしっかり読みたい人にお勧めです。
途中までは予想通りの王道展開ですが、ラスト辺りで物語がグッと盛り上がりますのでいい意味で予想を裏切られました。定番の王子様とのラブラブなラブロマンスものをがっつり読みたい方に是非。

タイトル通り、兄妹同士の愛憎織りなす禁断のラブストーリーでテーマの作品です。
主人公の相手役、サディアス王子は主人公であり妹のアシュリーに、激しい愛情と憎しみの感情を同時に抱いています。
どうしてそんな複雑な感情を抱いているのかは物語が進めば明かされますが、そのためにサディアスから与えられる歪んだ愛情表現の数々がなかなか面白い作品になっています。色事のシーン描写が多めで、描写も丁寧なのでそういうシーンを期待している人にも満足できる作品になっているのではないかと思います。心理描写が多いので、感情移入しやすいのもポイントです。
禁断の兄妹恋愛モノですが、ラストは力技のハッピーエンドになっています。歪んだ愛情がテーマの作品の行きつくラストとしては少々甘めの結末ですが、この手のテーマで純粋なハッピーエンドは珍しいかと思いますので、ハッピーエンド好きな人に特におススメです。

この作家さんの漫画はいくつか読んでいますが、やはりどのシリーズも読み易くて好きですね。今回のお話は所々に挟まれるご近所ネタが面白く、またメインはもちろんサブのカップリングの二人が萌えます。今後に期待。

高校時代から勘違いで恋愛してしまう体質の女の子だった主人公が、大人になっても同じように勘違いで恋愛し、振られてしまうところから物語が始まります。
メインの相手役は、職業がDJの、ちょっと言葉遣いが荒っぽいワイルドタイプの男の子。こういう小説の相手役としてはあまり見かけないタイプなので、そういうワイルドタイプのキャラが好きな人はチェックしてみる価値アリです。
お話は序盤シーンに相手役の男の子が出てこないこともあり、ちょっと急展開な動きの多い流れになっていますが、最後にはきちんと細かい伏線の回収がなされ、短いながらも読後感のよい作品になっています。ネタばれを承知で書きますと、高校時代の恋を大人になっても大切にしている──みたいなテーマが好きな人にはぜひお勧めです。

主人公・井上香織は27歳、対する相手役は40代近く。だいぶ歳の差恋愛のお話なので、そういうお話が苦手な方はご注意を。逆に、大人の余裕を見せる優しいオジサマとの恋愛話が読みたい！
という方におススメです。物語は、タイトル通りベタベタな「偶然」の出会いから始まるラブストーリーです。王道展開なので安心して読めます。意外なのはこの相手役のオジサマの正体。ちょっとしたギャップ萌えがありますので、そういう要素が好きな方にも是非。また、ラストのラブシーンでは、さすが歳上との恋愛モノというべきか、相手役が主人公を苛めて可愛がるシーンが楽しめます。そういった各々の「要素」のツボが合えば、手軽にサクッと楽しめる良作だと思います。

片想いしている職場の上司と、偶然にルームシェアで同棲することになるところから物語がはじまるこの作品。
ルームシェアものの恋愛ストーリーらしく、一緒に料理したり遅くまで仕事をしている相手を気遣ったりと、同棲生活ならではのドキドキシーンがちりばめられています。
主人公は物語開始前から相手役の男に片想いしており（しかも過去に告白して振られずみ）、偶然の同棲生活を楽しみながらも、どうせ自分の片想いは実らないと思っている部分がまたポイントですね。その設定のお陰で、なかなか甘酸っぱい物語展開が楽しめます。ルームシェアものというと登場人物の年齢が若めの印象が強いですが、この作品は登場人物の年齢が比較的高年齢（相手役男性は34歳）のため、その辺りの年齢層のお話が好きな人にはぜひおススメします。

なかなかタイトルが直球ですが、そんなタイトルからも分かる通り、なかなか設定が珍しい作品です。 
なにせ、主人公がマンションの部屋で寝ているところに、いきなり隣に住んでいるマンションの住人の男が主人公の部屋に侵入。そして男はそのまま自分の彼女と勘違いし、主人公を夜這いしようとしてしまうという、なかなかとんでもない冒頭から始まります。 
ツッコミどころはいっぱいだし、上記のような設定から潔癖な性格の人は少し嫌悪巻を抱く人もいるかもしれません。けれど、その設定自体を楽しめそうだと思う人には、サクッと読めるギャグテイストの作品なので、面白く読めるのではないかと思います。
この1巻だけでは、相手役の男と主人公の関係が今後どうなっていくのか予想ができません。今後の展開への期待も込めて、上記のような評価にしました。

前知識なくリーマンものが読みたいという程度の気持ちで読み始めたのですが、いい意味で期待を裏切られました。絵が独特なので好みが分かれそうですが、先輩後輩の下剋上系のお話が好きな人にはぜひおススメ。